画像やリンクが無効になっている可能性もあるのでご了承下さい。
ルーターは 24-365 フル稼働を想定しているので、安定性で鉄板だと思っている NEC の製品を長らく使い続けている。
NEC のルーターは WR8700 あたりから使い始め、WR9500N ときて今回の WG2200HP となった。有線で接続をしているデスクトップマシンに関してはスループットはもうどれも頭打ちである事から、今回はスマートフォンと言った Wi-Fi 接続のスループット向上が目的である。
製品パッケージなど
長いことこの青ベースのパッケージは変わらずと言った感じで、推している機能を全面に出してきている。
今回筆者の買い換え目的は 11ac 対応と、有ると便利かなー的な「見えて安心ネット」の二つ。
WR9500N では 11n までの対応で、Xperia X Performance では 2x2 MIMO 対応だが 150Mbps x2 の 300Mbps リンクまでだったのが何処まで伸びるかと期待大だった (過去形)。
WG2200HP 外観
スマート且つアンテナも外に伸びていないスッキリ設計。設置スペースもさほど取らないので設置場所に困ることは無かった。
AC アダプタ使用タイプなのでこれが付属。WR9500N を同一出力の物だったけど、アダプタも付属品に交換した。
Wi-Fi 速度の確認
設定 UI は WR9500N と殆ど同じというかベースは全く同じなので、設定をメモして移行は直ぐに完了した。
先ずはこの購入目的である Wi-Fi リンク速度の確認である。
ご覧の通り 433Mbps でのリンクとなった。ただ、これは 2x2 MIMO による 2 ストリーム接続されていない。ルーターと Xperia X Performance の仕様通り繋がるのであれば 866Mbps 近くにならなければならない。
各々でなにか設定するポイントは存在しないので、Aterm のサポートに問い合わせを出してみたが WG2200HP は仕様通りに繋がるように作られているので、それでも繋がらないなら端末側の問題と受け取れる返答を頂いた。
正直これはもう諦める他無く、Wi-Fi リンク速度向上による LAN 内のアクセス速度向上という目的は 100% 果たすことは出来ない結果となった。無念である。
尚、Aterm サポートからは「リンク速度に目を向けるのでは無く、ネットワーク内の実効速度を確認してはどうか」とも言われたし、「数十 Mbps の通信で体感上支障はないかと思います」とも書かれていた。ちょっとムッとした。866Mbps まで行かないにしろ 600~700Mbps でも出てくれていれば数十 Mbps 所ではないから結構違うハズ。
念のため iperf を用いた PC と Xperia X Performance 間のスループットを TCP で計測した。
Connecting to host 192.168.x.yy, port 5201 [ 4] local 192.168.x.y port 52236 connected to 192.168.x.yy port 5201 [ ID] Interval Transfer Bandwidth [ 4] 0.00-1.00 sec 26.8 MBytes 224 Mbits/sec [ 4] 1.00-2.00 sec 27.1 MBytes 227 Mbits/sec [ 4] 2.00-3.00 sec 27.1 MBytes 227 Mbits/sec [ 4] 3.00-4.00 sec 26.8 MBytes 224 Mbits/sec [ 4] 4.00-5.00 sec 26.5 MBytes 223 Mbits/sec [ 4] 5.00-6.00 sec 27.0 MBytes 226 Mbits/sec [ 4] 6.00-7.00 sec 26.9 MBytes 226 Mbits/sec [ 4] 7.00-8.00 sec 27.0 MBytes 227 Mbits/sec [ 4] 8.00-9.00 sec 26.6 MBytes 223 Mbits/sec [ 4] 9.00-10.00 sec 26.5 MBytes 223 Mbits/sec - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - [ ID] Interval Transfer Bandwidth [ 4] 0.00-10.00 sec 268 MBytes 225 Mbits/sec sender [ 4] 0.00-10.00 sec 268 MBytes 225 Mbits/sec receiver
PC からルーター、ルーターから暗号化されて Xperia X Performance へデータが流れるとまぁ 433Mbps でリンクしていても実効速度としては 220Mbps 程度と言った所で妥当なのかなと。
仮にこれが 800Mbps 以上でリンクしていたとして素直に 2 倍となるとも保証は無いが、1.5 倍出たとしてもその差は結構違うと思う。
インターネットへのアクセス速度に関しても SpeedTest のアプリを用いて行ったが、こちらは十分に速度はでていた。
有線接続時の速度計測
Wi-Fi に次いで 2 台の PC 間でも iperf3 でスループットを計測した。
サーバー側は CentOS、クライアント側は Windows10 を用いた。
Connecting to host 192.168.1.z, port 5201 [ 4] local 192.168.1.x port 54095 connected to 192.168.1.z port 5201 [ ID] Interval Transfer Bandwidth [ 4] 0.00-1.00 sec 113 MBytes 949 Mbits/sec [ 4] 1.00-2.00 sec 113 MBytes 948 Mbits/sec [ 4] 2.00-3.00 sec 113 MBytes 949 Mbits/sec [ 4] 3.00-4.00 sec 113 MBytes 949 Mbits/sec [ 4] 4.00-5.00 sec 113 MBytes 949 Mbits/sec [ 4] 5.00-6.00 sec 113 MBytes 948 Mbits/sec [ 4] 6.00-7.00 sec 112 MBytes 944 Mbits/sec [ 4] 7.00-8.00 sec 113 MBytes 947 Mbits/sec [ 4] 8.00-9.00 sec 112 MBytes 942 Mbits/sec [ 4] 9.00-10.00 sec 113 MBytes 949 Mbits/sec - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - [ ID] Interval Transfer Bandwidth [ 4] 0.00-10.00 sec 1.10 GBytes 948 Mbits/sec sender [ 4] 0.00-10.00 sec 1.10 GBytes 948 Mbits/sec receiver
有線接続ではスペックでは TCP 940Mbps のスループットを謳っていたが、その実 948Mbps とほんの少し上回った。かなり優秀であると思う。
参考までに 2 台とも Windows10 で検証するとスループットは 730Mbps にまで低下する。Windows10 の実装がアレなのかどうなのかという所だろうか。
Wi-Fi と同様に PC からも SpeedTest を用いた実効速度を計測。
こちらも特に問題は感じられない。
おわりに
今回は速度面の向上を狙った買い換えであったので、速度的な検証のみに絞ってレビューしてみた。
残念ながら Xperia X Performance が 2x2 MIMO で繋いでくれないので目的は果たせず。
ただ、ルーターの動作自体は非常に安定しておりこのままノントラブルで 24-365 稼働をしてくれそうな雰囲気となっている。
加えて更にグチグチ書くと、1200HP など他の機種では Xperia X Performance でも 2x2 MIMO で接続されているというレビュー記事を見かけたので、本件に関しては 2200HP 固有の相性なのだと思われる。
2600HP2 の値段が熟れてきたら買い換えかなぁこれ……
Xperia X Performance との相性
※2016/12/26 追記
WG2200HP の Wi-Fi は Xperia X Performance との相性が最悪であるとわかった。
具体的には
- 上述の通り 2x2 MIMO で繋がらない
- Xperia X Performance を再起動すると WG2200HP も勝手に再起動する
とこの 2 点。特に後者のルーター自体が再起動してしまうという物は致命的な問題だ。
WG2200HP まで再起動してしまう現象を再現したい場合、Xperia X Performance を再起動すれば良い。もっと的確に見たい場合は Xperia X Performance の Wi-Fi を OFF にした後に再起動させ、起動が完了したら Wi-Fi を ON にする。すると ON になって接続した数秒後に WG2200HP が再起動を始める。
要は再起動後の Xperia X Performance が WG2200HP に Wi-Fi 接続を完了すると発症するという事に。
それじゃぁ WG2200HP が悪いのかと言えばそう言う問題でもないようで、Xperia X Performance 自体が Wi-Fi 接続に於いて色々なルーターとの相性が良く出るとの事。困ったもんだ。
Xperia X Performance ユーザーは WG2200HP を避けた方が良いだろう。
コメント
WG2200HPとXperiaの相性について調べていて、こちらにたどり着きました。
自分のところでは、WG2200HPとZ5(au sov32)では問題なかったものの、XZs(au sov35)に変えてら、ルーターが再起動してしまう現象が起こるようになり困っています。
同様の現象がX performanceでも起こっていたということで、おそらくは、snapdragon820になってからの問題だろうと推測します。
ちなみに自分の場合、XZsのWi-Fiを一旦オフにしてからオンにすれば、ルーターが再起動する現象を再現できます。おそらく、オンにした直後の自動接続に何か問題(原因)がある気がします。
XZs側の設定で、保存済みのSSDの中から、該当するSSIDの自動接続を無効にしておき、手動で(SSDをタップ)接続すれば、問題なく接続は出来ます。
リンク速度は最大で433Mbpsまでです。
atermのサポートいわく、不正な信号を受信した場合には再起動することはあるのだとか。XZsが不正な信号を送信していることになるのだが、あり得るのだろうかと疑問に思っています。
貴重なお話しを頂けましてありがとうございます。
私も最近 XZs に機種変してしまったのですが、WG2200HP を組み合わせた場合にはどの様な動作になるのかと気に掛かっておりました。同様に再起動するのですね。
既に WG2200HP は手放して WG1800HP2 を購入する資金に充ててしまったので、現状で再検証する事は叶いませんが、頂いた情報からですと「自動接続」が何かしらの鍵を握っていそうですね。
リンク速度に関しては MU-MIMO 対応端末ですと制御用にアンテナを 1 本持って行かれるそうなので 433Mbps のリンク速度となる仕様だそうです。MU-MIMO 非対応の WG1800HP2 では 866Mbps でリンクしており、実効速度も Window Size の調整を行う前提で TCP 接続にて最大 445Mbps まで確認出来ました。