SOUNDPEATS Capsule3 Pro+ ワイヤレスイヤホンをレビューする

Review
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はじめに

 SOUNDPEATS 社より 2024/07/11 に発売される Capsule3 Pro+ を一足早く試用する機会を頂いたので、レビューをお送りする。

概要

 本機の特長としては同社 Capsule3 Pro の後継機となるが、XAA-2000 Aptos でドライブされる MEMS ドライバー「Cowell」に加えて 12mm ダイナミックドライバーを搭載する事で別物レベルの高音質へと変貌しており、非常に驚かされる製品となっている。
 ハイレゾ認証済み且つ LDAC コーデック対応製品でもあるので、現存する音源を不足なくドライブ出来るだろう。

 操作性に関しては Capsule3 Pro と同じ筐体であるため、変わりなく操作し易い。
 筐体が同じになのに中身がガラッと変わってもキチンと収めてくる辺りは企業努力が垣間見える。

 駆動時間はイヤホン単体で 6.5 時間、ケースに入れて充電を行うことでトータル 43 時間の使用が可能である。

 他、主要機能として以下の特長を持つ

  • Adaptive ANC 機能
    最大 -45dB のスペックを持つ AI 適応型ノイズキャンセリング機能を搭載。
    外音を取り込み、リアルタイムに逆位相を打ち込んでノイズを相殺してくれる。
  • マルチポイント機能
    Capsule3 Pro+ ひとつに対してスマートフォンとタブレット等を同時にペアリングして使用することが出来る機能。
  • 通話時ノイズキャンセリング機能
    通話時のバックグラウンドノイズを低減し、クリーンで高音質な通話を可能とする機能。
  • 低遅延ゲームモード
    ゲーム中の音ズレを低減してくれるモード。動作の詳細に関しては分からず。

外観

パッケージ

 イヤホンのケース本体と比べてやや大きめなパッケージとなっていた。
 背面下部には各種適合規格に関する表示がある。

付属品

 マニュアル、ピーツくんのステッカー、USB Type-C ケーブル、イヤーピースが付属する。

充電ケース

 つや消しブラックに金文字でリッチで落ち着いた雰囲気がする。
 ケースサイズは Capsule3 Pro と完全に一致するため、既存のシリコンケースはそのまま使えることを確認した。

 背面には SOUNDPEATS の刻印有り。

 ケースの蓋をあけるとイヤホンが見える。
 この時点でペアリングしておいたデバイスとの接続は完了しているので、耳に装着したときには音を出す準備は完了しているからシームレスに使用可能となる。

イヤホン

 ケースと同様にイヤホンもブラックにゴールドというリッチな装いだ。

 マイクは 3 つ搭載されており、通話及び Adaptive ANC 機能で使用される。

 イヤホン操作はタッチセンサー式になっており、SOUNDPEATS ロゴがあるところをタッチする。
 詳細な操作方法は後述の PeatsAudio アプリから確認、及びカスタマイズが可能なので確認しておこう。

音質

 自身として MEMS ドライバーへ非常に興味があったので音を聞くのが楽しみで仕方無かった。
 SOUNDPEATS 社既存の製品では上位機種で BA ドライバーを採用しているものもあったが、主要製品ではダイナミックドライバーのみで構成されているのでその違いが気になるところ。

 MEMS ドライバーというのは半導体として生産されるので、ばらつき等の個体差がなく一定の品質を保てるのが強みだとか。それでいて高音域が音割れなく綺麗にドライブされるとのこと。
 ただ、MEMS ドライバーをドライブさせるには別途アンプが必要で、本機の場合は Aptos XAA-2000 を採用する必要があった。この分がコストに載っかってくるのだろう。

 肝心の音質に関してだが、ペアリング先としてスマートフォン Galaxy S10 に接続して LDAC コーデックが使用されていることを確認。
 音楽再生アプリには Poweramp を使用し、ソースには DreamTheater のアルバムを FLAC で可逆圧縮したものを再生した。
 PeatsAudio の EQ 設定はデフォルトの SOUNDPEATS クラシックANC OFF としている。

 パッと音を再生させたところ、先ずはダイナミックレンジの広さ、音のクリアさに驚いた。
 更に MEMS ドライバーで再生される高音域の音はクドく刺さることがなくクッキリと音が聞こえてくる。
 USB DAC + パワーアンプ構成を取っている筆者のデスクトップサウンド環境でも聞こえなかった音が出ていたりと、新たな発見があったりもして感動してみたり。

 流石にこの製品レベルになると「低音を出せば高音質と勘違いするだろう」みたいなチューニングはされておらず、丁寧に作り込まれている印象を受けた。
 中音域が出過ぎていないから全体的にクリアでヌケの良い音になる。ドンシャリ感はさほど強くはないが、低音域はタイトで引き締まっている。高音域から超高音域で明瞭感にプラスという感じだろうか。
 PeatsAudio アプリに EQ 機能があるけど、正直デフォルトから変更する意味は薄いかなと思われる。その位チューニングがよく出来ていると思った。

専用アプリ PeatsAudio で出来ること

 SOUNDPEATS Capsule3 Pro+ では PeatsAudio という専用アプリが用意されている。
 Android、iPhone 両対応なので安心。

PeatsAudio - Google Play のアプリ
PeatsAudio だけで、パーソナライズされたカスタマイズされたヘッドフォン体験を。
‎PeatsAudio
‎SOUNDPEATSシリーズのBluetoothイヤホンに対応した専用アプリです。豊富なユーザーインターフェースを通じて、製品の隠れた機能をさらにご紹介いたします。イヤホンの素早い接続、ジェスチャー...

 Capsule3 Pro+ を繋いだ状態で起動するとこのような画面になる。
 下部にホーム、設定、プロフィールと 3 つのメニューがあるので適時切り替えて使用する。

 ホームタブでは基本的な ANC 機能切り替えやゲームモード、マルチポイント機能の ON/OFF 等が設定出来る。
 特に操作性に関わる「カスタムキー」に関しては一度確認しておくと良いだろう。
 デフォルトでは以下のようになっている。

 設定タブでは EQ 設定が可能。自分の耳に合わせて自動設定する適応型 EQ なんかも出来るので、より自分に合った音にしたい場合には試してみると良いだろう。
 EQ プリセットに関してはデフォルトの「SOUNDPEATS クラシック」がオススメ。それ以外だと「ポップ」と「ロック」も良い感じだったが、聞く音楽のジャンルに合わせて心地よく聞こえるプリセットを探すのも面白いだろう。

おわりに

 自身初の MEMS ドライバー&ダイナミックドライバー採用イヤホンの使用となったが、期待していたよりも上を行く音質を体験出来て非常に良かった。
 高品位な高音域が得られるので、既存のイヤホンよりも上を行きたい場合にはコスパに優れた Capsule3 Pro+ を強くオススメしたい。
 特に MEMS ドライバーを採用した他社製品なんかは倍位の値段になるんでコスパの点に於いても注目したいところ。

著者プロフィール
ぶっち

本格的に PC へ触れ始めてたのは 1990 年位から。
興味は PC 全般。OS は Windows と Linux などを嗜む。
プログラマやネットワークエンジニアを経てフリーに活動している 40 代も後半に入ったおじさんです。

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