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常日頃レビューで Bluetooth を含むワイヤレス製品に触れることが多く、それまで殆ど意識する事の無かった技適 (基準適合証明証) に関心を持つようになった。
レビューを執筆して製品の情報を広めるという性質上、違法となり得る物までをも広げるのは如何な物だろうって考えに至った為、特に最近はご依頼を頂く時点でかなりしつこく確認した上で受けるようにしている。
技適に関する細かい取り決めは総務省のページに全て網羅されているが、如何せん筆者は無線関連はど素人だから分からない事が多い。それであればあやふやな解釈をしてなおざりにしているよりも、直接関東無線局に電話して聞いてしまえ! となった。で、実際に電話したので聞いてきた事を書いていこうと思う。
はじめに
本件に関しては電話にて対応頂いた方に「聞いた内容を記事にしても良いか?」との問いに対し「よろしくお願いします」と了承頂いているので何ら問題の無い物であると認識している。
では、筆者が実際に電話口で行った質問に対する回答を Q&A 形式でババっと書いてみる。
聞いたこととその回答
- Q1 : 技適取得済でも技適マークの無い製品がある
A1 : 技適取得済であっても正しい技適マーク表示が無ければ未取得と同じで違法。 - Q2 : 技適未取得製品を販売している業者が多いが、どうにかならないのか
A2 : ただ販売しているだけでは取り締まれない。未取得であっても使って良いよと言われたらそれは電波法違反の幇助になるので罰則対象となる。 - Q3 : 技適番号をメーカーから教えて貰っても、総務省の検索ページからヒットしない物が多い。
A3 : 技適番号 200 番台は海外での取得になるので、総務省のページへの反映はかなり時間が掛かる。技適マーク表示があって番号も明記されていれば、信用して使っても問題は無い。もし仮に、虚偽の表示であれば罰則を受けるのはメーカーサイドになる。 - Q4 : 技適の存在すら知らないエンドユーザーが技適未取得製品を使用することは、知らないうちに違法行為をしていることになるのか。
A4 : その通りで、知らなくても使っていると電波法違反。
補足情報
補足としてご教示頂いた事も幾つか記載してみる。
- 定格出力がいくら小さな物であっても、2 倍波 3 倍波の出力のある物も存在する。そう言った物はよくトラックなんかに積まれている違法改造された無線機と同等の電波障害を起こすことがある。
- 罰則は実際に捕まったとき、警察や裁判官次第で重みが変わってくる。最大で 1 年以下の懲役、罰金 100 万円以下になる。
- Amazon 等には技適周りにはしっかりするように要請を出しているが、軒下を借りるショップ (マーケットプレイス) にまでは浸透しづらい。
おわりに
素人なりの解釈で良いのか悪いのかはっきりしなかったことも、今回電話したことで全部スッキリした。
要は技適マークの正しい表示 (技適マーク + 技適番号表示) の無い製品は使うなという事ですね。
日本であれば技適マークの取得及び表示はあって当然なのでこう言った問題は皆無に近い物だけど、海外の製品では各企業の解釈の相違がみられたりとマチマチだから気を付けて行かなければならない。
今回はレビュアーである以上、正しい物を広めたいと言う考えから取った今後の自分に対する行動の指針であり、他のレビュアーに対し「かくあるべきと強要する意思はない」ので、その点ご理解を頂ければと。
同様に技適に関して悩む方の何かの参考になればこれ幸い。
参考リンク
総務省 電波利用ホームページ | 技術基準適合証明等を受けた機器の検索
総務省 電波利用ホームページ | 技適マーク、無線機の購入・使用に関すること
総務省|関東総合通信局|電話によるお問い合わせ先一覧
追記
2016/10/20
技適マークがパッケージにのみ表示され、製品本体には表示が無い場合に関してメーカーに問い合わせた所、メーカー側が総務省へ更に問い合わせをしたようだった。
結果としては「本体にも表示する事が最善であるが、パッケージのみでも使用可」という内容だった。
これは恐らく製品本体に表示する場所が無い場合や、表示する事が不合理で有る場合には認められるケースだろうと思われる。
本件に関する省令は次のリンクの PDF 参照の事。
端末機器の技術基準適合認定等に関する規則の一部を改正する省令(平成26年総務省令第68号) (PDF)
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