NEC UNIVERGE IX2105 を買う 「注文着弾編」

Linux
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はじめに

 前回の記事はこちら。

 このつづきで、通販でポチって着弾するまでの様子を書き残す。

IX2105 の中古を探す

 IX2105 は中古で流通している物をサルベージする要領で入手する。
 自ずと ヤフオク! や メルカリ あたりになるかと思われる。
 個人的にメルカリは嫌いなのでヤフオクで探した。

 ザッと見る限りだと送料込み 3,000 円前後が狙い目な感じだった。かなりお手頃。

 だがしかし、ページ内のリンクを隈無く探していたらヤフショの本体 1,000 円、送料 600 円の出品を見つけてしまったので即ポチと。

翌朝即着弾

 2025/03/04 11:40 の注文で 2025/03/05 の 09:00 過ぎに着弾した。
 発送通知など一切無しで、2025/03/07 現在もステータスが「注文確認中」なのでちょっと怪しい感じがする。
 でも現物は届いたので「まぁいいか!」という状態。

 ヤフオクなんかだと電源ケーブルは別という販売が多い中、今回購入した所からは説明書きに記載が無いにもかかわらず、新品の電源ケーブルが付いてきたのでお得感があった。

Zorin OS でコンソールケーブルを使う準備

 Ubuntu 系ディストリの Zoris OS で作業を行うので購入しておいた USB to RJ45 のコンソールケーブルを使う設定を行っておく。

 端末を開き次のようにコマンドを打ち込む。

$ sudo gpasswd -a <USERNAME> dialout

 これは USB のコンソールケーブルを制御する為のキャラクタデバイス /dev/ttyUSB0 のパーミッションが 660 になっているため、パーミッションにより読み書きが出来ないから。
 そんなもんで一般ユーザーをキャラクタデバイスのグループにも参加させてあげる感じに。

 シリアル接続を行う為に screen コマンドを使用したいのでインストールしておく。

$ sudo apt install screen

とりあえずスーパーリセット

 電源ケーブルを繋ぎ、準備編で購入しておいたコンソールケーブルをノート PC に繋いで最初の作業となるスーパーリセットを行う。

 シリアル接続を行うには 9,600bps で /dev/ttyUSB0 を叩く必要があった。
 幸い、screen コマンドは引数を省略すると 9,600bps で繋ぎに行くぽいんで以下のような感じで接続出来た。

$ screen /dev/ttyUSB0

 シリアル接続を行った状態で IX2105 の電源を ON。
 作業内容は以下の通りで、IX2000 シリーズのマニュアル通りに作業する。

 ブートの Loading 中に Ctrl+C を押して処理をキャンセルする。

NEC Bootstrap Software
Copyright (c) NEC Corporation 2001-2019. All rights reserved.
%BOOT-INFO: Trying flash load, exec-image [ix2105-ms-10.2.42.ldc].
Loading: ######### ※※ ここで Ctrl+C を押す!! ※※
NEC Bootstrap Software, Version 19.1
Copyright (c) NEC Corporation 2001-2019. All rights reserved.
boot[0]>

 cc コマンドを打ち込む。
 startup configuration をリセットするか聞かれるので y と入れて Enter

boot[0]> cc
Enter "Y" to clear startup configuration: y
% Startup configuration is cleared.
NEC Bootstrap Software, Version 19.1
Copyright (c) NEC Corporation 2001-2019. All rights reserved.

 b コマンドを打ち込むとファームウェアをロードしてくれる。

boot[0]> b

NEC Bootstrap Software
Copyright (c) NEC Corporation 2001-2014. All rights reserved.
%BOOT-INFO: Trying flash load, exec-image [ix2105-ms-10.2.42.ldc].
Loading: ##################################### [OK]

(snip...

 これでスーパーリセットが完了した真っさらな状態の IX2105 が起動をする。
 ix2105-ms-10.2.42.ldc というイメージファイル名を見ての通り、ファームウェアのバージョンは最新の 10.2.42 になっていたので非常に良かった。(EoL に伴い、ファームウェア公開も終わっているので……)

Boot log の確認

 シリアル接続を維持したまま IX2105 の電源を OFF にして再び ON にすれば POST 状態から確認が行える。

 我が家の IX2105 は次の通りになり、POST は全部 Pass して問題は無い状態だった。

NEC Diagnostic Software
Copyright (c) NEC Corporation 2001-2019. All rights reserved.

%DIAG-INFO: Starting System POST(Power On Self Test)

               DRAM TEST 1: Pass
               DRAM TEST 2: Pass
                NVRAM TEST: Pass
                  CPU TEST: Pass
                  PLD TEST: Pass
                  GE0 TEST: Pass
       GE1(SW-HUB)1-4 TEST: Pass
        1.0 VOLTAGE STATUS: 0.973V Pass
        1.8 VOLTAGE STATUS: 1.763V Pass
        2.5 VOLTAGE STATUS: 2.444V Pass
        3.3 VOLTAGE STATUS: 3.234V Pass
        5.0 VOLTAGE STATUS: 5.044V Pass
        TEMPERATURE STATUS: +35.0degC Pass

NEC Bootstrap Software
Copyright (c) NEC Corporation 2001-2019. All rights reserved.

%BOOT-INFO: Trying flash load, exec-image [ix2105-ms-10.2.42.ldc].
Loading: #################################################################################################### [OK]


Starting at 0x20000

Loading configuration file: startup-configuration.
Configuring router subsystems (before IDB proc): done.
Constructing IDB(Interface Database): done.
Configuring router subsystems (after IDB proc): done.
Initializing router subsystems: done.
Starting router subsystems: done.

All router subsystems coming up.

 show version コマンドで得られる IX2105 のバージョン情報はこちら。

IX2105# configure
IX2105(config)# show version
NEC Portable Internetwork Core Operating System Software
IX Series IX2105 (magellan-sec) Software, Version 10.2.42, RELEASE SOFTWARE
Compiled Sep 09-Fri-2022 13:40:53 JST #2 by sw-build, coregen-10.2(42)

ROM: System Bootstrap, Version 19.1
System Diagnostic, Version 19.1
Initialization Program, Version 2.1

System uptime is 1 hour 28 minutes
System woke up by reload, caused by command execution
System started at Mar 05-Wed-2025 16:19:06 JST
System image file is "ix2105-ms-10.2.42.ldc"

Processor board ID <0>
IX2105 (MPC8314E) processor with 131072K bytes of memory.
2 GigaEthernet/IEEE 802.3 interfaces
512K bytes of non-volatile configuration memory.
16384K bytes of processor board System flash (Read/Write)

Current configuration is based on "startup-configuration"
Default console is web.

つづく

 キリがいいので今回はここまで。
 次回はこの真っさらな IX2105 に設定を行い、IPoE と DS-Lite 接続が出来るようになるところまでを記事にしてみようと思う。

 この記事を書いている時点ではまだ設置に至っていないのでその先は更に後日となる予定。

著者プロフィール
ぶっち

本格的に PC へ触れ始めてたのは 1990 年位から。
興味は PC 全般。OS は Windows と Linux などを嗜む。
プログラマやネットワークエンジニアを経てフリーに活動している 40 代も後半に入ったおじさんです。

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