つづき
前回の記事はこちら。
とりあえずの設定は完了したので、無事正常稼働してくれることを祈って Aterm WG2600HP3 との入れ替えを行った。
ネットワーク図
現行のネットワーク構成にしたとき、drawio で作っておいたネットワーク図を修正した。
これやらないと配線ミスったりするんで重要。
今まで WG2600HP3 があった所が IX2105 になり、WG2600HP3 はブリッジモードへと動作変更、AP として利用する。
サーバー等で PPPoE の固定 IP を使いたい場合は Default Gateway を 192.168.1.1、DS-Lite を使いたい場合は 192.168.1.2 にすれば良い。そんな環境。
入れ替え作業
きったないデスク上にダイソーのスチールラックにスタックさせているので、少々手間取った。
配線もちょっと手直ししつつこんな感じの仕上がりに。
下から 2 段目は 4 ポートスイッチのみでスペースがあったんでそこに突っ込んだら丁度良かった。
動作確認
回線自体はこれで問題無く稼働していたので一発成功。
回線速度を計測してみる。
計測には みんそく を利用させて頂いた。
左側は旧環境、右側が新環境の計測結果。
いずれも状態のいい時間を狙った最速の状態となる。
DS-Lite の上りはまぁ良いとして下りのほうがどうしても 400Mbps を越えてくれない感じだった。
この計測中、IX2105 の CPU 使用率は 90% 以上で推移していたため、頭打ちの状態となっている物と思われる。
しかし必要十分な速度は得られているので問題にはならないかなと思う。
IPoE 側の Jitter が激増しているけど数回計測した中での最悪値が 15.55ms。大体は 3~4ms に収まっていた。
DS-Lite 側は Jitter が 1/3 程度まで低減。Ping も 1ms 改善しているので、まぁ総じて回線の品質は良くなったのかも知れない。
新環境でのみ iNonius Speed Test もやってみた。
こちらもみんそくと傾向は同じだった。
まぁ YouTube やら速度が要されるシチュエーションだと IPv6 のがメインになるから良いかなと思う。
IX2105 の設定を微調整
やはりというか IPv6 アドレス周りの動作に違和感を覚えたので DHCPv6 は切ることとした。
設定済みの IX2105 に入り、以下の通り打ち込んだ。
IX2105# configure
IX2105(config)# no ipv6 dhcp server dhcpv6-sv
IX2105(config)# no ipv6 nd ra other-config-flag
IX2105(config)# write memory こうすることで DHCPv6 サーバーが停止。
RA の O Flag を無効とした。
RA の M と O Flag は共に 0 である場合、IPv6 アドレスを使用するクライアントは RA の情報のみ利用して各設定を行うようになる。
DNS やらの情報は RDNSS オプションを設定すれば良さそうだけど、LAN 内で使用している IPv6 ULA (Unique Local Address) 用の DHCPv6 が自前の DNS アドレスをくれるので設定はしなかった。
ネットワーク内に別途 DHCPv6 があったり IPv6 ULA を構成していたり DNS が動いていたりする環境なので、それに合わせた設定と言うことになる。
これでクライアントの Windows 側では以下のようなアドレス構成になる。
GUA (Global Unicast Address) も正しく割り当てられ、ULA も別で稼働している DHCPv6 から引っ張ってきている。
Default Gateway は IX2105 の物になり、DNS は LAN にある自前のサーバーを示す。
これで筆者宅内での振る舞いは正常とした。
おわりに
UNIVERGE IX2105 というルーターは非常に面白い物だったんで、今回含め 5 回に渡り記事として残してみた。
これで安定したネットワークになってくれるといいなぁなんて思いつつ、今後は何か新しいことが出来ないかなと IX2105 の機能を色々調べて弄って遊んでいきたい。
家庭用ルーターに不満があり、業務用ルーターを使ってみたいという方にはこの IX シリーズは安くて優秀なので非常におすすめ。是非是非。
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