画像やリンクが無効になっている可能性もあるのでご了承下さい。
2014/11/25 に行われた AMD ブロガー勉強会の内容に関しては、前回速報的にレポートを掲載した。内容に関しては公開出来ない物がちらほらとあったので「速報」と銘打って半端な感じになってしまったが、今回が正式版。
当日行われた勉強会に於ける各セッション内容について、詳しくレポートをしたいと思う。
Session.1 AMD のゲーム戦略
先ず始めに Min H.Imm 氏による AMD のゲーム戦略についてのプレゼンが行われた。
AMD のゲーム戦略を日本だけでは無く、ワールドワイドの活動についても紹介。
2010 年以降はメインターゲットを「ゲーマー」とし、そこにフォーカス。ゲーマーやデベロッパーとのアライアンスを強化し、イノベーションを推進する事でターゲットに対する活動を最大化させて行こうと考えた。
デベロッパーに関してはたくさんのアライアンスを構築し、SQUARE-ENIX や CAPCOM も参加している。
ゲーミングのアライアンスに於いて、更なるイノベーションが必要であると考え、新しいアプローチとしての「Mantle」を提供する事となった。
実際に Mantle を使用した場合のパフォーマンスアップ例としては Battle Field 4 では 41% の向上、Thief では 66% の向上となった。
ワールドワイドのゲームのみならず、日本のローカルなタイトルにもフォーカスをしている。
例えば SQUARE-ENIX の DragonQuest X とのバンドリングプログラムがある。
更に先週 (2014/11/25 時点) カプコンがシンガポールにて Mantle のレビューを行うことを発表した。(参考記事 4gamers 様)
現状、Mantle のリリースのみに満足はしておらず、今後とも APU や Radeon の活用が出来るようになればと考えて居る旨を述べられた。
Session.2 AMD Catalyst OMEGA の紹介
こちら Catalyst OMEGA に関するセッションの内容は AMD Catalyst OMEGA Driver Release の記事へと分割させて頂く事とした。
記事の流れの途中で別記事となるのは読みづらい物と思うがご了承を。
Session.3 Cyberlink PowerDVD と Fluid Motion
このセッションは Cyberlink 社の方よりプレゼンが行われた。内容としては Fluid Motion に対応した PowerDVD 14 に関する開発時の裏話や実際に Fluid Motion を用いた動画再生の実演が行われた。
先ず始めに行われたのが Fluid Motion の実演。その時に使われたソースはアニメと AMD の Fluid Motion テスト用の物だった。
静止画では何も伝わらないが次の様な物で、動画では横スクロールしてくることでティアリングの有無やスムーズさを確かに感じることが出来た。
なぜ Fluid Motion は「スムーズになったりティアリングが解消出来るのか?」と言うと、単純に 24fps を 60fps に変換しているのでは無く、広がったフレームとフレームの間に「補間フレーム」を挿入する形で間を埋めているから。となる。加えて一般的な液晶ディスプレイに於けるリフレッシュレートは 60Hz であることから 60fps と一致するので、ティアリングやジッターも解消される。
AMD ばかりで PowerDVD は何もしてないのではと思われるのが悔しいとの事で、ここからは開発の裏話的な内容で、その苦労を見て取れる内容となった。
2013 年夏から開発が始まっており、早い段階から AMD と密になって開発が行われた。
PowerDVD 自体は決してドライバの API を単純に用いている物でもなく、「詳しくは言えない」とされている複雑なメカニズムによるワークロードの検出、堅固な Blu-ray コンテンツを解くことでドライバ (Fluid Motion ドライバ?) に引き渡す。Fluid Motion ドライバからも PowerDVD のパラメータは参照される様だ。
これは裏話としての内容。Cyberlink 社は映像を扱うソフトウェア会社なので、ハードウェアを用いた処理の映像品質に相当の不安があった。実際に試してみて自社のアルゴリズムよりも悪い品質であればプロジェクト自体の中止を考える程までの事だった様だ。
実際に開発を初めて行くと Fluid Motion が動く物と動かない物があったり、ジッターやブロックノイズが多発して厳しい物があったが、問題が起こる度にフィードバックをすれば API が改善されて Fluid Motion の品質がどんどん改善されていったと言う。
最終的に「アニメを見るなら AMD」という言葉が出たように、ユーザー視点からしてもそれは素晴らしい機能と相成った。
この後は余興として、Cyberlink 社の別の製品である Photo Director 6 の紹介も行われた。
Photo Director 6 もまた GPGPU を用いた処理により、RAW 現像やレタッチを軽快に出来るとして実演が行われた。
おわりに
以上で AMD によるブロガー勉強会は終了となった。
AMD 関連のイベント等でおなじみになりつつある森本氏による締めで閉会。
今回の勉強会は今まで行われた物よりも難易度的にはそう高い物でも無く殆ど理解している物だったり、理解の出来る事だったから気軽に楽しく勉強出来たと思う。なによりも Fluid Motion の実演を目の前で見ることが出来て非常に良かったと思うし、関連する知識も得られたから感無量である。
コメント