Inateck HB7003 – USB 3.0 対応 7 ポート USB ハブのレビュー

Review
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 今回もまた F&M 社 Inateck ブランドより HB7003 と言う USB Hub の提供を受けたので、レビューを執筆する事となった。前回レビューした HB7002 は同様にして 7 ポート USB ハブで、Mac 向けのデザインだったが HB7003 はブラックのみなので、より幅広い環境にマッチし易い製品だと思われる。

製品スペック

 Inateck HB7003 USB 3.0 対応 7-Ports Hub
 Size : 154 x 50 x 21 (mm), 100g
 USB 3.0 ポート数 : 7
 付属品 : 12V3A AC アダプタ, USB 3.0 ケーブル A-B タイプ, マニュアル (英/独のみ)
 その他機能 : 過電流, 過電圧保護機能内蔵

Inateck HB7003 Gallery

 画像にカーソルを合わせるとキャプションが表示。クリックで原寸 (1200 x 798 px) 表示。

使用感など

 物理的な使用感として、適度なサイズと底面にゴム足が付いているために安定性が高い。今回テストを行った感じでは HB7003 自体がケーブルのテンションで動いてしまう様な状況は起きなかった。

テスト状況

テスト状況


 AC アダプタによる HB7003 への給電が無ければ PC からの認識が無く使用することは出来ない事に予め注意が必要なのだが、ポートにデバイスを接続すると上の写真の様に青い LED が点灯したり、デバイスへの電源供給は 12V3A の容量がある為、全ポートを埋めてしまっても電力不足による不具合は先ず起きないかと思われる。
 尚、接続したポートに装備されている LED はデータ線の接続があり、尚かつリンクしていなければ点灯はしない。点灯しないケースとしては、USB 扇風機やスマートフォンの充電専用ケーブルなどが挙げられる。当方で確認したケースでは Xperia Z2 のマグネット充電端子変換ケーブルを経由した充電だと、電源ラインしか接続されないので HB7003 の LED は点灯しなかった。
 USB ハブとしての制限ももちろんあって、USB 3.0 1 ポートに接続しているだけなので転送速度の上限は 1 ポート分である 5Gbps であることとなる。また、SSD 等の高速なデバイスであれば SATA 接続時のフルスピードが出ることはなく、多少のオーバーヘッドは見受けられるので「USB 接続している事」を自身で認識した上で速度面は妥協する必要がある。こればかりはどんな USB ハブでもどうもならない問題ではある。

データ転送速度のテスト

 HB7003 に複数の USB 3.0 対応デバイスを接続し、同時にアクセスした場合にどうなるかを検証してみた。
 転送速度の計測には CrystalDiskMark 3.0.3 x64 版を複数起動することで行った。

USB メモリ 3 本、USB 接続の SSD による同時アクセステスト

USB メモリ 3 本、USB 接続の SSD による同時アクセステスト


 結果としては 1 つ前の項目最後に書いた通り、高速なデバイスほど速度の低下もみられる。しかしそれでも SSD はシーケンシャルで 200MB/s を超える速度が得られている。もっとも、USB 接続でここまでの速度を要するシチュエーションが思い浮かばないので充分かと思う所だ。
 尚、SSD 単体で計測すると次の様になる。
USB 接続の SSD を単体で計測した結果。

USB 接続の SSD を単体で計測した結果。


 パーセンテージで効いてきているような速度低下が見受けられる。

BatteryCharging 1.2 充電プロトコル対応とは

 HB7003 は BatteryCharging 1.2 に対応している。これは搭載している Realtek RTS5401 と言うチップの制御により対応とされている。
 では BatteryCharging 1.2 充電プロトコルとは何かと少し調べた所、1 ポートあたり最大 1.5A の給電を行う時には接続されているケーブルやデバイスにより内部的な動作に違いがあることが分かった。

 Dedicated Charging Port (DCP)
  USB ケーブルのデータ信号線である D+ と D- が短絡されている場合にはそのケーブルは充電専用であると識別し、1.5A の出力を行う。
 Charging Downstream Port (CDP)
  D+ と D- が短絡されてない (オープン) であり、デバイスから 1.5A 充電に対応しているような旨の反応があれば 1.5A の出力を行う。
 Standard Downstream Port (SDP)
  USB 2.0 時代からある仕様で、DCP や CDP に当てはまらないデバイスでは最大 500mA の出力となる。

おわりに

 あまり見かけない 7 ポートの USB 3.0 対応ハブという基本的な機能を抑えつつ、BatteryCharging 1.2 にも対応させることで +α な USB ハブに仕上がっている。AC アダプタも 12V/3A と高容量なのでもしかしたら複数のスマートフォンの充電器的な使い方も出来るのではと思ってみたりもした。但しアダプタの容量からして最大 36W なので全ポートに 1.5A の給電は不可能な点にだけ注意しないといけない所だが。
 ともあれ、この機能性とデザイン性は良い物があるので USB ハブを探している人は要チェックかも。

著者プロフィール
ぶっち

本格的に PC へ触れ始めてたのは 1990 年位から。
興味は PC 全般。OS は Windows と Linux などを嗜む。
プログラマやネットワークエンジニアを経てフリーに活動している 40 代も後半に入ったおじさんです。

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