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実に 5 年ぶりのプロセスルール変更により 28nm から一気に FinFET 14nm へと到達する新しい GPU アーキテクチャ Polaris が発表された。
14nm へと微細化された事により当然、トランジスタの集積密度が上がり、性能の向上、消費電力の低下などなどより高効率に回路を駆動する事が出来るようになるから 2016 年は先ず AMD の GPU に大きな期待を持ちたい所となる。
Polaris に関する資料を頂いたので、掻い摘まんで気になる所をチェックしていく事にする。
アーキテクチャ
命名規則がどうのと書いてあると思われるが、機械翻訳を通しても上手く日本語にできないのでこのまま掲載しておく……
大きな特長
Polaris は第四世代の GCN アーキテクチャになる。GCN としては各種最適化による効率改善が行われる。
画面出力は HDMI 2.0a と DisplayPort 1.3 をサポート。
h.265 main10 デコードに於いて 4K をサポートし、4K 60fps 動画の h.265 エンコードも対応。
ダイサイズの変遷
ご覧の通りに 90nm から 28nm までは順調に微細化されて来たが、28nm から次へ行くことが出来ず 5 年も経過してしまった。これは NVIDIA にも同様に言える事だが、AMD が先立ち FinFET 14nm による GPU を打ち出す事となる。
FinFET に期待すること
FinFET に微細化されると言う事は、低い電力で駆動させることが可能になる。ワットパフォーマンスが革新的に向上する。
それらによって、ゲーミングノート PC を軽く薄くもできると言う事。Mini-ITX 等の小型 PC でもパフォーマンスを出せると言う事。dGPU の電源コネクタを減らすことも可能だという事と多種多様に期待を持つことが出来る。
Polaris のアーキテクチャ
Polaris のワットパフォーマンス
Star Wars Battlefront の動作で FPS を FRAPS で計測した場合、GeForce GTX950 では 140W だが、Polaris を用いた環境では同じ性能で 86W に留まる消費電力にまで下げることが出来たようだ。右下に細かな環境が記載されている。
まとめ
- 第四世代 GCN である。
- HDMI 2.0a, DiplayPort 1.3 対応
- 4K h.265 encode/decode サポート
- FinFET の最適化された実装
- ワットパフォーマンスの向上
- 2016 年中程の登場を計画
個人的感想
プロセスルールが一気に 14nm へとなる事でミドル/ローレンジ帯は省電力化やコストパフォーマンスの向上を狙ったり、ハイエンド帯であればより高性能になる事が見込まれる。今以上に選択肢の幅が広がりそうな感じもするが、上手い事ニーズのあるターゲット層に向けたスペックの Radeon が出てきてくれればと思う。
特にワットパフォーマンスはずっと押され気味な印象を拭えないので、ここは是非とも巻き返して欲しい。
個人的には h.265 のハードウェアエンコードが綺麗に出来るようになればなと思うばかり。
記事更新内容
2016/01/05 22:02
記事中、FinFET 14nm と記載していたが、良く資料を読むと 16nm となっていたので修正した。
2016/01/06 12:28 再修正
FinFET は 14nm と 16nm、どちらなのか情報がごっちゃになっていたので、日本 AMD に問い合わせたところ Polaris は FinFET 14nm プロセスを採用との事なので、記事中表記をまた 14nm に修正した。FinFET は 16nm と 14nm の 2 種類あるようだ。
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