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この度は Mpow より 18,000mAh の容量を持つジャンプスターターのご提供を頂いたのでレビューをお送りする。
本製品は PATUOXUN が製造元のジャンプスターターであり、18,000mAh の容量を持つモバイルバッテリーとしての使用も可能。出力は USB 充電出力端子ポートのみならず、DC12/16/19V 出力も可能なので変換プラグを用いてノートパソコンの駆動をも可能とする。残量表示液晶も付いているので直感的に残量を把握しやすい点が非常に良い。
単体機能として一般的な LED ライトや非常警告灯も装備しているので、車に乗せておけば非常時に於いても有用に活躍してくれるはずだ。
キャリングケースと内容
パッケージに関しては簡易包装のビニールのみで、本体及び付属品は全てキャリングケースに収納されている。
キャリングケースは横幅約 230mm, 高さ約 120mm, 奥行き約 95mm とサイズ的には結構大きい。標準的なティッシュペーパーの箱より高さが少しあるかなという程度を想定しておくと良いだろう。
このサイズであるから持ち歩きには向かず、車内の何処かしらにある収納へ常備しておく物だろう。動作温度は -20~60 度なのでダッシュボードの上だけは温度が危ないから禁忌だろうと思う。
付属品は次の通り
- クランプケーブル
- 充電用 AC アダプター (100~240V 入力)
- シガーソケット用充電ケーブル
- MicroUSB ケーブル
- DC 出力用ケーブル
- DC 出力用ケーブルアタッチメント 8 種
- ジャンプスターター用マニュアル
- クランプケーブル用マニュアル
- 品質証明
ジャンプスタータースペック
18,000mAh バッテリーとしての性能はボディに表示されている通り。
ジャンプスタート使用時には本製品のバッテリー残量が 30% 以上でギリギリ。95% 以上あれば最大限に性能を活かすことが出来るとされている。定期的な残量チェックは行った方が良いだろう。
バッテリー外観
ジャンプスタート機能付きバッテリーとしては LED ライトや非常警告灯、コンパスを搭載しつつも USB 充電出力端子があったり DC 出力も出来て完全フル装備であると外観をパッとみるだけで分かる。
残量表示を行う液晶画面は、やや視野角が狭く見づらい感じがある。水平よりややした方向から見るとクッキリになる。この辺はもう少し改善すべき点であると考えられる。
バッテリー容量検証
ジャンプスタート可能なモバイルバッテリーという見方をしたとき、その容量がどんな物であるかと今更ながら初めて検証してみる事とした。
用意したのは残量 0% になった 12,000mAh のモバイルバッテリー。満充電を行った本製品から 12,000mAh モバイルバッテリーを充電し、その放電容量を観察し、計算して 18,000mAh という容量の正当性を確認しようという意図となる。
計算ミスや考えその物に間違いがあったらごめんなさいという事でご了承を。
本製品の USB 出力スペックは 5V/2.1A、充電される側の入力スペックは最大 5V/3A となっている事を踏まえて行う。
USB POWER CHECKER を用いると本製品の出力スペックである 5V/2.1A を越えた 5V/2.5A の出力となっている事に注目したい。規定以上の電力が出力されていはいるが、本製品のバッテリーが 0% になるまで問題無く出力は出来ていたので問題は無いと思われるがちょっと気にはなる所。
検証結果としては、12,000mAh のモバイルバッテリーに電力を供給し続ける事 3 時間 54 分 51 秒。本製品側のバッテリーが 0% を指して充電が停止した。この時、出力された放電容量は 9,717mAh であった。
18,000mAh のバッテリからのトータル 9,717mAh になる理由は次の様に考えた。
- Li-ion のバッテリーセルは 3.7V。5V へ昇圧されると計算上、放電量が 26% 減となる。よって、3.7V 18,000mAh = 5V 13,320mAh に。
- 3.7V から 5V への昇圧で更にロスが発生する。DC/DC コンバーターの変換効率次第だが、おおよそ 80~90% が一般的だそうだ。これを加味した 10,656~11,988mAh が本製品の放電容量の目安になると想定。
- 上記写真の通りに 2.5A と大きな電流出力があるので、DC/DC コンバーターの変換効率は更に下がっているとする。
- モバイルバッテリーの公称容量よりも実際のセルはちょっと少ない場合が殆どであるとも後に分かった (2016/07/17 02:20 追記)
素人なりにこう考えると実際の放電容量 9,717mAh は 18,000mAh と謳うモバイルバッテリーのスペックからすれば妥当な範囲であると分かる。
何故今回、容量の検証まで行ったかというと、どうやら巷では容量を詐称した製品も出始めているとのお話しがあったからである。どうにも時間が掛かるので検証するのも大変なんだけど、偶にはこう言った事も重要な事であると感じたし色々勉強にもなったかなと感じた。
おわりに
本製品はスペックとしても装備している機能も現状、フルスペックであるのでジャンプスターターとして使わないときであってもスマホやノートパソコンへの給電で有用となるだろう。
残量 30% から一応のジャンプスタート可能かも知れないと言うのは優秀であるが、定期的な残量チェックだけはいざと言う時の為に行っておきたい物である。
また、マニュアルは全て日本語表記の記載もあるから、必ず一度は目を通した上で利用するようにした方が良いだとうと思う。
追記
2016/07/17 02:20
放電容量ロス分の考察部分へ 1 つ追記。色々ググっていたら詳細に検証しているページで、公称容量よりも実際には少ないとのデータがあった。もの凄く役立つデータだ。
実際に本製品を分解するだとか、そう言った技量も知識も持ち合わせていないのでセル自体には 10% 以上の誤差は充分にあり得ると、今後は認識しつつ同様な検証が出来る様にしようと思った。
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