画像やリンクが無効になっている可能性もあるのでご了承下さい。
どうも Xperia X Performance が原因と思われるおかしな挙動で相性のよろしくない同社 Aterm WG2200HP ではこのまま継続しての使用は厳しいと判断し、一旦 Aterm WR9500N に戻した運用をしていた。
しかしまぁなんかモヤモヤするので WG2200HP よりも 1 つ下位モデルとなる Aterm WG1800HP2 を購入してみた。
筆者が求める事は Xperia X Performance にて OS 起動後の初回 Wi-Fi 接続でルーターが再起動しない事と 2x2 MIMO で接続して 866Mbps でリンクしてくれる事の 2 つ。
あとは適度に安定して通信さえ出来ていれば良く、付加機能の差異には気にしない。
WG1800HP2 のパッケージ
パッケージは先月購入した WG2200HP と同じ系統のデザインとなっている。とにかく情報量の多いパッケージとはなっている物の、その全てを熟読する事は無い。
同梱内容
パッケージを開けて見えてくる中身の図。
マニュアルなどの紙類と WG1800HP2 本体、そのスタンドと AC アダプター、短い LAN ケーブルと言った具合にゴチャゴチャしていない簡潔な内容となっていた。
本体外観
横置き用にスタンドを差し込んで置くことも出来るし、
縦置き用のスタンド穴に差し込めば省スペースな設置も可能となる。筆者はこっちの縦置きするスペースしか確保できない。目視のし易さという観点から、いずれは横置きしたいなと考えている。
背面は WAN/LAN ポートに USB 2.0 端子、動作モード切替スイッチに AC 入力端子。
縦置きした場合は左側面に SSID やそのパスワードなどが記載されたシールが貼られている。右下あたりに RESET スイッチが見える。工場出荷時状態に戻すときのみ使用するスイッチだ。
インジケーターとしては POWER, ACTIVE, 2.4GHz, 5GHz, TV, CONVERTER が用意され、ECO モードスイッチとらくらくスタートスイッチも付いている。この 2 つのスイッチに関しては全く以て使う予定の無い物だが、どうやら簡単に Wi-Fi 接続が出来るようになるらしい。
動作検証
Xperia X Performance 再起動でどうなるか
我が家のルーターとしての細かい設定を行うよりも早く Xperia X Performance を 5GHz 帯で接続し、端末から既存の SSID 情報を削除、そして再起動を行った。
Xperia X Performance 上で Android OS が起動完了後、最初の Wi-Fi 接続完了後に WG2200HP 自体が再起動してしまう現象が発生していたが今回の WG1800HP2 ではその様な良く分からない現象も起こらず元気に 5GHz ランプが点滅を繰り返していた。
まずストレスとなっていた大きな関門を越えた。
Xperia X Performance で 2x2 MIMO 接続出来るか否か
再起動しないことを乗り越えた後、Wi-Fi 接続状況を確認するとそこに 866Mbps と表示されていた。
よって 2 本のアンテナを用いた接続が完了していると判断出来る。ただこの表示に満足しているだけであって、実効速度云々は取り敢えず置いておく。
ここまでで取り敢えず筆者個人の望みは叶えられた。最初からこっちを買っておけば良かったと言う事になる。
ついでに端末から SpeedTest を行ってみた。通信経路の混雑具合で結果が大きく左右されるのでピークタイムの過ぎた夜中に計測。
同時刻に PC からの計測だと DL 315Mbps, UP 343Mbps だった。Wi-Fi で 200Mbps を越えれば十分だろう。
iperf3 を用いた実効速度計測
サーバー機に入れてある CentOS 7 上で iperf3-3.1.3-1.el7.x86_64 をインストールし、転送量も多くなるからと IP Alias 機能で割り当てた IP に対し Bind するように iperf3 をサーバー動作させた。
クライアントは Xperia X Performance と Xperia Z1f に Magic iPerf をインストールしオプションとして “-c SERVER_IP -w 256K” として動作。TCP Window Size を 256K とした。Windows10 からは iperf3 のパッケージを拾って来てコマンドプロンプトより実行。オプションは Android の Magic iPerf と同等の “-c SERVER_IP -w 256K” に合わせた。
Xperia X Performance の結果
次の結果の通り、概ね安定して平均 241Mbps という速度が出た。これは WG2200HP 使用時の 225Mbps よりも速くなった。リンク速度は倍増だけど「実効でどうか?」と言えば所詮この程度であるという結果に。しかし満足。
但し書きとして「Xperia X Performance を充電しながらの実行に限る」
Accepted connection from 192.168.1.x, port 59530
[ 5] local 192.168.1.y port 5201 connected to 192.168.1.x port 59531
[ ID] Interval Transfer Bandwidth
[ 5] 0.00-1.00 sec 26.6 MBytes 223 Mbits/sec
[ 5] 1.00-2.00 sec 29.8 MBytes 250 Mbits/sec
[ 5] 2.00-3.00 sec 27.8 MBytes 234 Mbits/sec
[ 5] 3.00-4.00 sec 29.0 MBytes 243 Mbits/sec
[ 5] 4.00-5.00 sec 28.9 MBytes 243 Mbits/sec
[ 5] 5.00-6.00 sec 29.7 MBytes 249 Mbits/sec
[ 5] 6.00-7.00 sec 29.3 MBytes 246 Mbits/sec
[ 5] 7.00-8.00 sec 29.8 MBytes 250 Mbits/sec
[ 5] 8.00-9.00 sec 28.1 MBytes 236 Mbits/sec
[ 5] 9.00-10.00 sec 28.9 MBytes 242 Mbits/sec
[ 5] 10.00-10.04 sec 1.03 MBytes 215 Mbits/sec
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
[ ID] Interval Transfer Bandwidth
[ 5] 0.00-10.04 sec 0.00 Bytes 0.00 bits/sec sender
[ 5] 0.00-10.04 sec 289 MBytes 241 Mbits/sec receiver
端末から充電ケーブルを抜いてバッテリー動作中に計測すると次の様に帯域は半分程度にまで落ち込む。
Xperia X Performance が Android 7 になってからバッテリーの持ちが良いなーと感じていたが、何かしら因果関係でもあるのかな。
Accepted connection from 192.168.1.x, port 59541
[ 5] local 192.168.1.y port 5201 connected to 192.168.1.x port 59543
[ ID] Interval Transfer Bandwidth
[ 5] 0.00-1.00 sec 16.4 MBytes 138 Mbits/sec
[ 5] 1.00-2.00 sec 14.4 MBytes 121 Mbits/sec
[ 5] 2.00-3.00 sec 14.5 MBytes 122 Mbits/sec
[ 5] 3.00-4.00 sec 14.4 MBytes 121 Mbits/sec
[ 5] 4.00-5.00 sec 12.5 MBytes 104 Mbits/sec
[ 5] 5.00-6.00 sec 12.2 MBytes 103 Mbits/sec
[ 5] 6.00-7.00 sec 12.5 MBytes 105 Mbits/sec
[ 5] 7.00-8.00 sec 12.6 MBytes 106 Mbits/sec
[ 5] 8.00-9.00 sec 12.0 MBytes 100 Mbits/sec
[ 5] 9.00-10.00 sec 10.9 MBytes 91.2 Mbits/sec
[ 5] 10.00-10.04 sec 452 KBytes 96.5 Mbits/sec
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[ ID] Interval Transfer Bandwidth
[ 5] 0.00-10.04 sec 0.00 Bytes 0.00 bits/sec sender
[ 5] 0.00-10.04 sec 133 MBytes 111 Mbits/sec receiver
Xperia Z1f の結果
上記 Xperia X Performance の結果が気になったので嫁さんスマホである Z1f でも同様に計測を行ってみたが、充電中とバッテリー使用中の差異は全くなく、同一速度であるとの結果が得られた。
11ac 接続 325Mbps というリンク速度で 212Mbps といった具合で、なんだか Xperia X Performance と大差ない結果に。 (アレ?)
つまりリンク速度よりも実効速度を重視すべきであるという事である。
Accepted connection from 192.168.1.x, port 36698
[ 5] local 192.168.1.y port 5201 connected to 192.168.1.x port 36699
[ ID] Interval Transfer Bandwidth
[ 5] 0.00-1.00 sec 18.1 MBytes 152 Mbits/sec
[ 5] 1.00-2.00 sec 26.1 MBytes 219 Mbits/sec
[ 5] 2.00-3.00 sec 27.3 MBytes 229 Mbits/sec
[ 5] 3.00-4.00 sec 27.4 MBytes 230 Mbits/sec
[ 5] 4.00-5.00 sec 25.8 MBytes 216 Mbits/sec
[ 5] 5.00-6.00 sec 26.5 MBytes 223 Mbits/sec
[ 5] 6.00-7.00 sec 26.4 MBytes 222 Mbits/sec
[ 5] 7.00-8.00 sec 24.2 MBytes 203 Mbits/sec
[ 5] 8.00-9.00 sec 24.6 MBytes 207 Mbits/sec
[ 5] 9.00-10.00 sec 25.5 MBytes 214 Mbits/sec
[ 5] 10.00-10.15 sec 4.10 MBytes 223 Mbits/sec
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
[ ID] Interval Transfer Bandwidth
[ 5] 0.00-10.15 sec 0.00 Bytes 0.00 bits/sec sender
[ 5] 0.00-10.15 sec 256 MBytes 212 Mbits/sec receiver
有線接続時の結果
クライアントは Windows10 の動いているデスクトップ機。マザーボードにくっついている標準的な蟹チップで計測。
こちらはまぁ流石というかメーカー公称通りに速度が出ており安定もしているから全く以て問題は無い。
Aterm オフィシャルでは FTP サーバーを見立て、2GB のファイルダウンロード速度を以て計測しているようなので、本検証とはそもそも方法が違う。その為に公称値以上の数値になっている物と思われる。
Accepted connection from 192.168.1.x, port 59366
[ 5] local 192.168.1.y port 5201 connected to 192.168.1.x port 59367
[ ID] Interval Transfer Bandwidth
[ 5] 0.00-1.00 sec 113 MBytes 948 Mbits/sec
[ 5] 1.00-2.00 sec 113 MBytes 948 Mbits/sec
[ 5] 2.00-3.00 sec 113 MBytes 944 Mbits/sec
[ 5] 3.00-4.00 sec 113 MBytes 947 Mbits/sec
[ 5] 4.00-5.00 sec 113 MBytes 949 Mbits/sec
[ 5] 5.00-6.00 sec 113 MBytes 948 Mbits/sec
[ 5] 6.00-7.00 sec 113 MBytes 948 Mbits/sec
[ 5] 7.00-8.00 sec 113 MBytes 948 Mbits/sec
[ 5] 8.00-9.00 sec 113 MBytes 948 Mbits/sec
[ 5] 9.00-10.00 sec 113 MBytes 945 Mbits/sec
[ 5] 10.00-10.00 sec 204 KBytes 828 Mbits/sec
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
[ ID] Interval Transfer Bandwidth
[ 5] 0.00-10.00 sec 0.00 Bytes 0.00 bits/sec sender
[ 5] 0.00-10.00 sec 1.10 GBytes 947 Mbits/sec receiver
その他気付いた事
以前まで使用していた WR9500N と同じロギング機能が WG1800HP2 にも搭載されているので、問題発生時のトラブルシュートに役立つ。何故か WG2200HP にはロギング機能は無かったのでこれは良いなと素直に思った箇所。
それと WG1800HP2 の発売日は 2014/10 辺りと、随分枯れた製品なので安定性に於いても充分期待出来るだろう。
おわりに
レビューを書こうとしたつもりだが、主題がどうも Xperia X Performance の悪さに傾きかけたような記事となってしまった。
WG1800HP2 に関して言える事は Wi-Fi 機器が 2~3 台程度であれば必要十分過ぎるスペックであるという事。2~3 階全てに電波を飛ばし、家族総出でスマホやらゲーム機やらと使い倒すのであれば上位の MU-MIMO 対応の WG2200HP や WG2600HP2 なんかにしてしまうか Aterm 複数台運用する事を視野に入れた方が良いかなと思う。
筆者宅では主に有線接続の安定性に主眼を置いているので Wi-Fi 接続に拘らなければもっと下位の WG1200~ でも良いかと思うところだが、冒頭に書いた通り 11ac 接続の 866Mbps リンクを見たかった事もあり WG1800HP2 をチョイスした所もある。
もっとも Xperia X Performance のお行儀さえ良ければ WG2200HP でベストなハズだっただけに、端末にあわせたルーターの買い換えというのも納得のいかない感じだった。
Aterm の新モデルがいつ出るかわからないけど、出たら出たで上位機種を狙ってみようかなと既に考えてしまっている。若しくは機種変してから半年経つか経たないかという Xperia X Performance 自体の機種変だろうか。
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