はじめに
Windows10 1903 に更新後、デフォルトの壁紙が新しくなっており新鮮味もあるのでちょっと気に入った。
しかし、なんだかノイジーで見るに堪えないかなと感じたので自前で勝手に修正することにした。
手順はちょっとマニアック。
壁紙のデータを探す
Windows10 デフォルトの壁紙は次のフォルダ以下に存在した。(2021/08/01 0:25 に以下フォルダに修正)
C:\Windows\Web\4K\Wallpaper\Windows
解像度別に種類があるので X 軸の長さがディスプレイの横幅と等倍になるような物を素材としてチョイスする。

なにで補正をするか
壁紙は画像データなのでレタッチソフトで処理すれば良いんだろうけど、ノイズ除去やらバンディング低減を行いたいと思った場合になにでどうやれば良いかが頭に浮かんでこなかった。
そこで通常であれば動画にフィルターを加えるソフトである AviSynth+ を用いる事にした。
また、AviSynth+ では敷居が高めになるかなと思うので、より簡単に操作出来る 4DDiG File Repair にある写真高画質化機能も合わせて紹介しようとおもう。

AviSynth+ のフィルター
自環境ではディスプレイが 2560x1080 のウルトラワイドなので、見つけたデータから 2560x1600 の物を選んで適当な名前を付けて別ドライブに保存した。
ImageSource で保存しておいた画像を読み込む。
それを 2560x1080 に Crop してあげてから KNLMeansCL でノイズ除去。f3kdb でバンディング低減を行っただけ。
フィルター適用は AvsPmod を使用して補正後のデータを目視しながらパラメータを調整していった。
調整が完了したら AvsPmod からそのまま表示している画像をファイルに保存するだけ。
ImageSource("D:\Win10_WP_2560x1600.jpg")
ConvertToYV12(matrix="PC.601", interlaced=false)
Crop(0, 260, 0, 1080)
KNLMeansCL(D = 1, A = 3, h = 6)
f3kdb(range=15, Y=96, Cb=64, Cr=64, blur_first=true, opt=-1, mt=true, keep_tv_range=false, input_mode=0, input_depth=8, output_mode=0, output_depth=8)
補正前後の比較
先ずはオリジナルデータの一部を切り取った物がこちら。

そしてこちらが上記 AviSynth+ のフィルターで補正を行った物。

補正を行ったことにより粒子状の薄い白い点がすべて消えた。
加えて滑らかなグラデーション部分にはバンディング低減が効いて色の切れ目を誤魔化すことが出来ている。わりと綺麗に見えるようになった。
4DDiG File Repair の写真高画質化機能
インストーラーをオフィシャルページよりダウンロードし、実行するだけで簡単にインストール出来る。

インストーラーを起動し、「インストール」をクリックするだけ。

そしてインストールが終了したら「開始」をクリックすると 4DDiG File Repair が起動する。

起動したら左ペインより AI高画質化 をクリック。「写真高画質化」の「今すぐ開始」をクリックする。

後は以下スクリーンショットの通りにノイズ除去モデルを選択、解像度を選び画質優先モードにて高画質化を行う。

処理に少し待つと高画質化が完了。処理の前後で画質の変化を見比べることができる。
高画質化前後の画質

一部分を拡大して比較する機能が付いていたので、上記スクリーンショットで処理前後を見比べると良い。
ノイズ除去を行うことで色味が少し変わるのは AviSynth+ と同じ傾向と思われる。
特に専門的な知識が無くとも非常に少ないステップ数で画像を高画質化出来るのが良いところ。
ぱっと見で良く効いているのはブロックノイズ除去、アンチバンディングと言ったところだろうか。
画質を保ったまま壁紙に設定する
作成したデータを個人設定の壁紙設定から指定してもだいぶ画質を落とされて適用されてしまう。
それでは元も子もないので、画質を落とされないようにして適用する。
手順は次の 2 通り
JPEG 画像を直接設置する方法
- 作成した壁紙のデータを TranscodedWallpaper というファイル名でコピーしておく。拡張子は不要
%APPDATA%\Microsoft\Windows\Themes
フォルダ以下に上書きコピーをする- Windows10 を再起動するかサインアウトするかでリフレッシュさせる。
これで Windows10 が元データの画質を落とすこと無くオリジナルデータのまま壁紙として適用出来る。
Windows10 が JPEG にトランスコードする際の設定を変える方法
二つ目は次のレジストリキーを設定することで Windows10 が JPEG にトランスコードする際の Quality 値を設定する事が出来る。
Windows10 デフォルトでは 85 となっているそうなので、画質に拘りたい場合は 100 にでもしておくと良いだろうと思う。
以下レジストリキーに対する設定値は 0x64 となり 10 進数で 100 ということになる。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop]
"JPEGImportQuality"=dword:00000064
こちらのレジストリ設定で壁紙設定したあと、TranscodedWallpaper の画像情報を覗いたところ Quality は 99 になっていた。しかし、目視で確認出来る様な劣化は無かったので簡単なレジストリ設定側の方がいいだろうかなと思う。
おわりに
Windows デフォルトの壁紙なんだからもっと画質があっても良いと思った。
それと、壁紙設定すると元画像をトランスコードして画質を落とすって事は今更ながら初めて知った等々、ちょっと得られる物があった。
- 2019/05/25
22:00レジストリ設定で画質調整が出来る事を追記 - 2021/08/01
00:25Windows 標準の壁紙が存在するフォルダを修正 - 2025/02/13
9:554DDiG File Repair の紹介を追加 (PR)
コメント
色々な壁紙がありますがどれもきれいです
切り取った画像が小さくてわからん。
なぜもっと大きくしないのか?