はじめに
WordPress では MariaDB 10.5 のままでも大丈夫な感じだけど、NextCloud 30 では 10.6 が推奨されているようなメッセージを吐くので将来を見越してバージョンアップしておくことにした。
尚、同様の事を過去にもしていた。
リポジトリの追加
MariaDB オフィシャルに 10.6 のリポジトリを追加する方法が書かれている。
記載されている通りにファイルを作成した。
# MariaDB 10.6 RedHatEnterpriseLinux repository list - created 2024-10-06 10:10 UTC
# https://mariadb.org/download/
[mariadb]
name = MariaDB
# rpm.mariadb.org is a dynamic mirror if your preferred mirror goes offline. See https://mariadb.org/mirrorbits/ for details.
# baseurl = https://rpm.mariadb.org/10.6/rhel/$releasever/$basearch
baseurl = https://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/dbms/mariadb/yum/10.6/rhel/$releasever/$basearch
# gpgkey = https://rpm.mariadb.org/RPM-GPG-KEY-MariaDB
gpgkey = https://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/dbms/mariadb/yum/RPM-GPG-KEY-MariaDB
gpgcheck = 1
既存の DB をバックアップ
MariaDB 10.5 で使用している DB をバックアップしておく。
dump するなり /var/lib/mysql
以下をまるっとコピーしておくのも良い。
MariaDB 10.5 のアンインストール
既に追加したリポジトリを有効にして sudo dnf update だとバージョンアップ出来ないので、ここは一旦 MariaDB 10.5 をアンインストールする必要がある。
% sudo dnf erase mariadb-server
こんな感じにすると依存関係含めてアンインストールされた。
MariaDB 10.6 のインストール
MariaDB 10.6 のオフィシャルなリポジトリが有効になっているハズなので、そのまま dnf install する。
% sudo dnf install mariadb-server
こうすると依存関係含め、必要なパッケージがインストールされた。
起動
% sudo dnf enable --now mariadb
こうすることで自動起動をアクティブにしつつ MariaDB を起動できる。
次に DB のアップデートをしておく。
% sudo mariadb-upgrade -u root -p
ちょっとトラブった話し
MariaDB の設定で PID ファイルを /var/run
や /run
以下へ任意のディレクトリを掘って作成している場合、OS 再起動後に任意のディレクトリが消えていて PID ファイルを作成できない場合がある。
この場合、起動に失敗して動作しない。
筆者の場合、/run/maridb/mariadb.pid
として PID ファイルを指定していたので、これに対応する場合、/etc/tmpfiles.d
以下に次のようなファイルを作成しておく。
d /run/mariadb 0755 mysql mysql
これで OS 起動時に mysql ユーザー/グループのパーミッション 755 な /run/mariadb
が作成されるので、起動時に PID ファイルを作成できないエラーを解決出来る。
動作確認
WordPress や NextCloud、その他 MariaDB を使用するソフトが正常に動作していることを確認しておく。
とりあえずは外見上問題無ければそれでいいかなと。
おわりに
AlmaLinux 9 は RHEL 系でも比較的新しいパッケージを使用できるが、それでもバージョンが低いとか言われるとこうした対応が必要となってくる。
ちょっと面倒だけど推奨環境は満たしておいた方が気持ちが良いのでサクッとやってしまおう。
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