AMD A-Series A10-7800 のレビュー再び

Review
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 前回は AMD のアンバサダーコンテストに基づき記事を執筆したが、今回は勉強会に関する記事となる。パーツ構成も必要最低限にしている為、消費電力関連だけはデータが少ないけど良い物が取れたと思う。
 記載するデータとしては A10-7800 を用いて Catalyst 14.8, 14.11.2β, Catalyst OMEGA の合計 3 つを用い、3DMark 実行結果のスコア比較を主体とする。

はじめに

 AMD A10-7800 のスペックなどの基礎的な事は過去の記事であるこちら「AMD A10-7800 の省電力性能を垣間見たりしたレビュー」を参考頂ければと思う。
 メモリに関しては製品仕様よりもクロックを上げた動作をさせているので、参考にして試す場合には自己責任の上で設定する必要がある。予めご了承を。

A10-7800 マシンのスペック

 今回、検証に用いたパーツ構成は次の通り。使用しているパーツはおなじみの定番 SSD とメモリを購入した。PSU は昔あった格安プラグインタイプなので効率はお察しである。

CPUAMD A-Series A10-7800 (2Modules/4Cores 3.5GHz, TC 3.9GHz)
M/BMSI A68HM-P33 (Chipset A68H, M-ATX)
MemoryCFD W3U1600HQ-4G (XMP 1866MHz を OC 2133MHz CL13-13-13-38 駆動)
GPUiGPU (Radeon R7 Series 720MHz)
SSDCFD CSSD-S6T128NHG6Q (TOSHIBA S6TNHG6Q 128GB)
PSUPowerEx SD-660EPS (500W, 80+ Bronze)
CaseZalman Z9 Plus (ATX)

使用した A10-7800


検証用マシンの完成図

ベンチマーク結果

 今回、OS に Windows 8.1 Enterprize x64 評価版を用いた。Windows 8.1 としての機能は製品版に比べて使用期限がある以外何も変わらない。
 ベンチマークとしては 3DMark のみ。これ 1 つで CPU の演算性能 (Physics, Combined) も GPU の描画性能 (Graphics, Combined) も DirectX の世代毎にまとめてスコアを出すことが出来るから、個人的に大変重宝している。
 ドライバーに於いては Catalyst OMEGA と言うドライバソフトウェアによってパフォーマンスが上がっているかどうかの確認として、別途 Catalyst 14.8 並びに 14.11.2β でも 3DMark を実行してスコアの取得を行った。ドライバの入れ替え時には AMD Clean Uninstall Utilitiy を用いたので万全と思われる。AMD Clean Uninstall Utilitiy は AMD 公式に公開されていたが、現在は DL 出来ない状態なので Softpedia へのリンクとさせて頂いた。

3DMark 実行結果

3dm_ice_storm
3dm_cloud_gate
3dm_sky_diver
3dm_fire_strike_

ベンチマーク結果の考察

 Catalyst 14.8 と 14.11.2β のいわゆる「非 OMEGA」なドライバの方が DirectX 9 相当の描画性能が高い。逆に DirectX 10, 11 相当の方向へ行くに従って Catalyst OMEGA の方が高くなっていき、Fire Strike では若干突き放す感じで頭一つ抜けてきている。
 パフォーマンスアップの傾向としては、DirectX 9 世代のパフォーマンスを切り捨てて進化していく GPU の様な印象を受けた。最近の「グラフィックスカード」は一世代前のカードと比較しパフォーマンスが ~%UP などと謳うが、実際に伸びるのは殆どが DirectX 11 の性能であり DirectX 9 等の旧世代な API に対してパフォーマンスが上がりづらい。

3DMark 実行中の消費電力

 3DMark 実行中の消費電力を各項目で最大値と最小値を採取した。サンワサプライの TAP-TST8 を用いて目視にて確認したデータとなる。
 この様にして一般的なゲームなどでも 100W ちょっとあれば事足りてしまう物と思われる。ワットパフォーマンスも優秀である。
 参考までに、この A10-7800 マシンは IDLE 時 32W に落ち着く程となる。電源ユニットが 80+ GOLD 以上であればもしかしたら IDLE 30W を切ってくるのではないかと期待が出来る。今回使用している SD-660EPS と言う電源は 80+ Bronze 対応を謳っているが、実際には 80+ Standard 程度の変換効率しかないので、有名所の 80+ GOLD 以上を使えばもう少し消費電力を下げることが出来そうだ。
3dm_wattage

おわりに

 A10-7800 のレビューも 2 回目なので、今までは面倒で余り手を付けなかった「ドライバの違いによるパフォーマンスの変化」に注目してみる事とした。勉強会では Kaveri ローンチ時の Catalyst と Catalyst OMEGA では最大 29% ものパフォーマンスアップがなされているとされていたが、それも頷けるような感じであった。
 65W APU であるから、IDLE 時の消費電力も気にかけてみたが HDD を載せずに SSD x1 構成だと 30W 台に乗ってくると言う事も目の当たりにし、ちょっとニッコリ出来る瞬間が得られた。
 APU 単体性能も程よい感じにあるし省電力性も高い。改めて良い物だなと実感した。
 遊ぶなら A10-7850K の方が面白いが、設定詰めたり OC をせずに定格常用であれば A10-7800 がベストだと思う。

著者プロフィール
ぶっち

本格的に PC へ触れ始めてたのは 1990 年位から。
興味は PC 全般。OS は Windows と Linux などを嗜む。
プログラマやネットワークエンジニアを経てフリーに活動している 2 児の父な 40 代半ばのおじさんです。

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