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悩みに悩んで購入した Sapphire のオリジナルファンモデルである NITRO+ RX470 4GD5 のレビューを執筆していく時間が取れそうな雰囲気になってきたので、先ずはこの製品自体のレビューを簡単に書いていこうかと思う。
RX470 としてのベンチマークなどの細かなデータは Part.2 として別途掲載予定としたい。
パッケージ
今までに購入してきたグラフィックボードのパッケージは横に長いパッケージであったが、Sapphire 製品は縦長となるのでなんか違和感。新鮮味があるとでも言うのかな。
代理店の保証書は背面に袋が貼り付けられている。
パッケージ内容
Driver Disk とインストレーションガイドと言ったマニュアル類が同梱されている。カード自体は帯電防止加工されたエアキャップの袋に封入されていた。
Sapphire NITRO+ RX470 4GD5 のスペック
GPU | AMD Radeon RX470 (Polaris10 PRO) |
製造プロセス | 14nm FinFET |
StreamProcessors | 2,048 |
Memory | 4,096MB GDDR5 |
Memory I/F | 256bit |
GPU Core Clock | 1,143MHz |
GPU Boost Clock | 1,260MHz |
Memory Clock | 7,000MHz (1,750MHz x4) |
Bus I/F | PCI Express 3.0 x16 |
I/F | DisplayPort 1.4 x2 HDMI 2.0 x2 DL-DVI x1 (最大画面出力 x4) |
最大解像度 | DisplayPort 1.4 : 3,840x2,160 (120Hz) HDMI 2.0 : 3,840x2,160 (60Hz) DL-DVI : 2,560x1,600 (60Hz) |
PCI-E 補助電源端子 | 8pin x1 |
TDP | 175W |
推奨電源容量 | 500W 以上 |
Size | 長さ 240mm, 高さ 125mm, 厚さ 41mm (2-Slot 占有) |
TDP に関しては OC 仕様により、リファレンス比 +55W となっている。(製品オフィシャルサイトより)
尚、RX470 のリファレンスは Core Clock/Boost Clock = 926MHz/1,206MHz である事からベースからして相当 OC されていると分かる。メモリクロックも実効 6.6GHz から 7.0GHz 動作となっている。採用している Hynix H5GC4H24AJR-R0C が 7.0Gbps 品であることから、無理なく OC と言った感じだろうか。
メモリチップに関しては Hynix 以外にも Elpida のチップを採用したロットもある。
グラフィックボード外観
ファン側
ファン側からみてみる。防塵ダブルボールベアリング採用 95mm ファンを 2 つ搭載する。これを Dual-X クーラーと呼ぶ。
GPU が IDLE 時にはファンの回転が停止する Intelligent Fan Control 3 機能を有する。
更にはこの 95mm ファンは容易に脱着を可能とする Quick Connect 機能もあるので埃が貯まったときのメンテナンスにおいても便利に扱うことが出来るだろう。
バックプレート側
背面にはバックプレートが取り付けられている。これは筆者の購入動機の 1 つでもあり、初めて採用した製品を手に持つこととなった。
ボード自体を補強すると共に、スリットからも廃熱する事が出来るような仕組みになっているのだが、この機構で多少熱を持ってしまうのでは無いかと筆者は考える。尚、この廃熱機構は NITRO Free Flow という名称となっている。
ロゴ LED 側
上部ロゴは LED を搭載しており、点灯モードが 6 個ある。カスタマイズしたカラーで常灯させたり PCB 温度により点滅パターンが変化したりと多種多様な点灯が可能となる。勿論、消灯も可能だ。これは NITRO Glow という名称を持つ機能である。
PCI-E スロット側
スロット側からみると Φ8mm のヒートパイプが見える。このヒートパイプで接続されたフィンに熱を移動させ、ファンより風を受けて冷却を行う仕組みとなる。
補助電源端子側
本製品は PCI-E 補助電源端子がカード上部から出ているのでは無く、横から取るタイプである。この様にカード横へ接続するタイプのカードを使ったことがないので、ちょっと新鮮だなという事で購入動機の一つにもなった部分である。OC 仕様のカードであるから 6pin では無く 8pin となる。これで PCI-E スロット側から 75W、補助電源端子 (8pin) で 150W の合計 225W まで規格上は電源を得ることが出来る。マージンを多く取れるのでその分安定した動作を見込める訳だ。
もっとも、リファレンスの RX470 では TDP120W であるからかなりのマージンとなっている。
フィンは 37 枚見えているが、右端の詰まった部分が神経質なので気になってしまうがそのままにしている。
I/F 部分
I/F 部をみると DisplayPort 1.4 x2, HDMI 2.0 x2, DL-DVI の合計 5 つの端子が存在する。全ての端子には標準で保護キャップが付属しているので、使用する部分だけ外しておこう。
使用端子に関し、筆者は HDMI ケーブル接続を利用しているので何ら問題はないが、DVI 接続を行っている場合には使用するケーブルも正しく DL-DVI 対応か否かの確認は必要かと思われる。
本製品の I/F は 5 つあるが画面同時出力は 4 つ迄となっている。
その他
最後にこのアングル。バックプレートとサイドから見える補助電源端子。筆者が性能面以外で本製品を選んだ要因を収めたお気に入りの一枚。
バックプレートに表示されたロゴも。
マウントしてみる
今までマウントしていたグラフィックボードを取り外し、PCI-E スロットに付いているノッチがカチッとするまでしっかり差し込む。
補助電源端子に 8pin ケーブルを差し込んで完了。特に難しい事は何も無し。NITRO Glow はデフォのまま青点灯としている。
OS は Windows10 RS1 で、ドライバーである Crimson Software は 2016/09/25 現在最新の 16.9.2 を用いている。3DMark や FFXIV Benchmark、FurMark と言った高負荷なソフトウェアを動作させても何ら問題無く動作をしている。
Fluid Motion に関しては MPC-BE + BlueskyFRC にて Mode 2 も正常動作しているが、LAV Filters の設定では Hardware Acceleration の項にて DXVA2 Copy-Back へ変更する必要があった。 BlueskyFRC 2.4.0 にて修正され、DXVA2 native で正常動作するようになった。
ちょっと気にかけていた ASIC は 75.2% となっていた。数値的には高いほど OC 耐性や低電圧耐性も上がるので 80% は最低欲しかったかなーと思う。
おわりに
今までは Radeon R7 370 を使用してきたが、今回は RX470 と言うことで性能的には 2~3 ランク上の物を手に入れることとなった。
実際の性能に関する細かいデータや考察は後日掲載予定の記事へ回す事とするが、Sapphire NITRO+ RX470 の魅力がこの記事だけでも伝わってくれればこれ幸い。
現在では値段も 24,000 円台へと入り、なんちゃら税という物も特に気にすべき物でもないと思われる。ただ、筆者個人としては購入して 2 日後に 2,000 円以上落ちた事だけ未だに根に持っている状態だ。PC パーツを扱う上でこう言った値崩れは付きものであるし宿命であるのだが……
更新履歴
2016/09/26 17:20
「マウントしてみる」の項へ GPU-Z と ASIC Quality のスクリーンショットを追加した。
2016/10/02 22:00
ベンチマークや OC、消費電力、冷却性能に関しての記事を掲載した
続きの記事はこちら
2016/10/04 3:45
新品交換と相成った為、GPU-Z で確認したらメモリチップが Elpida 製となっていたので、その分をちょこっと追記。
2016/10/25 23:50
スペック表にて各出力端子毎の最大解像度の記載にミスがあったので修正を行った。
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