[PR Review] RAVPower RP-PB061 / 12,000mAh モバイルバッテリー

Review
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 この度、RAVPower より RP-PB061 のご提供を頂いたのでレビューをお送りする。
 本製品は ATL 社製リチウムイオンポリマーセルを採用した 3.8V 12,000mAh の放電容量を持つモバイルバッテリーである。出力は 2 ポート あるので 2 台のデバイスを同時に充電することが可能。各ポート最大 5V/2.4A、2port 合計最大 3.4A という仕様となっている。

製品内容

 モバイルバッテリー本体にキャリングポーチ、MicroUSB ケーブルが 2 本にマニュアル、保証書が同梱されている。丸出しのままカバンやポケットに入れるのはちょっと嫌なので、キャリングポーチ付きである点が非常に好印象だ。
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製品外観

 ボディは難燃性を示す規格 UL94V-0 の要件を満たした熱可逆性樹脂 (PC/ABS) で出来ているので燃えにくく衝撃にも強い為、安心して使用出来るだろうと思われる。
 尚、製品説明には「熱可逆性合金」と記載されていたが PC/ABS は合成樹脂なので翻訳ミスかなと思われる。
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 ボディ側面にはそれぞれ充電入力用 MicroUSB 端子と電源ボタンが配置されている。

 充電出力端子は USB Type-A が 2 ポート装備。各 5V/2.4A 出力であり、2 ポート合計 3.4A までの出力が可能な仕様となっている。同時使用でも最大で各ポート 1.7A としても昨今のスマホであれば及第点だろう。
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 ボディトップには青色 LED 4 つで示す残量インジケーターが付いている。各々が等分に 25% か否かまではちょっと検証する時間が取れなかったので割愛とする。(容量が多いと何日もかかるので……)
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 モバイルバッテリーとしてのスペックは背面下部に刻印されている。PSE マークもあるのでひとまず安心だろう。
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デバイス充電に於ける充電回数試算

 (2016/10/11 追記 — 以下、本項は余り意味の無い物となった)
 12,000mAh という容量の関係上、満充電から 0% までとその逆の容量に関する検証を行いきれないので今回は試算のみとする。
 先ずはリチウムイオンポリマーセルの電圧だが、これは放電容量とエネルギー密度の表記より「45.6[Wh] ÷ (12,000[mAh] ÷ 1,000) = 3.8[V]」と算出出来るのでこれを用いる。
 5V 出力時の DC/DC 昇圧変換高効率を低く見積もって 80% と仮定した場合、5V 出力時の放電容量は 7,296mAh となる。デバイス内で行われる DC/DC 降圧変換効率は色々あるので特に考慮しない事とする。
 この 7,296 を丸め、だいたい 7,300mAh を実容量と仮定してスマートフォンに搭載されているバッテリー容量で割り算すれば、0% から何回くらい満充電を行えるか分かる。
 筆者愛用の Xperia X Performance なら日本モデルは公称 2,570mAh なので 2.8 回。iPhone7 なら 1,960mAh なので 3.7 回、iPhone7 Plus なら 2,675mAh なので 2.7 回と言った具合だ。更にこれらの数値の小数点以下を切り捨てればしばらくの間、最低限行えるであろう充電回数としての参考値にはなるかなと思う。

バッテリー容量の検証 (追記 2016/10/11)

 満充電から空まで。その逆の空から満充電までの積算電力量から本製品の実容量がどんなものか検証できたので追記する。
 先ずは満充電された本製品が空っぽになるまでデバイスを充電し、その際の積算電力量を見る。諸々確認しながらだったので 7 時間ほど掛かる作業だった。
 この時、積算電力量は 8,197mAh だった。DC/DC 昇圧変換効率を 80% と仮定して試算なんて事を行ったが、3.8V 12,000mAh から 5V 換算 9,120mAh となるので、変換効率を単純に求めると 8,197÷9,120x100 = 89.87[%] という値が出る。予想以上の高変換効率であると判明した。
 これはつまり、バッテリー容量の公称値に対して実際に使える電力が他製品よりもかなり多い部類であると言える事となる。

 次に空になった本製品へ同社 AC 充電器を用いて満充電した際の積算電力量を見る。
 満充電までには約 5 時間 40 分を要し 10,702mAh の電力量を必要とした。5V 入力なのでこれを 3.8V に降圧すると 14,081mAh になるが、ここでもまた DC/DC 降圧変換によるロスが生じる。素直に計算すると 85.2% と出る。降圧変換の方がロスが少なくなるだろうと踏んでいたが、実際には逆でちょっと効率が悪めだった。
 ここはまぁ、通常ではモバイルバッテリー充電には AC 充電器を用いるので昇圧変換効率の高い方がずっと良いから素直に目を瞑れる部分である。

 また、バッテリー残量 LED の減り方だが、満充電で 4 つ点灯。そこからは等分に減るのではなくて 32-30-19-19[%] の割合で消えていった。この通り最初の 2 つがとても強いので、LED が 2 点灯から 1 点灯になった辺りで本製品を充電した方がいいだろう。

使用感

 本製品の最大出力を見たかったので、今回は 5V/3A 入力に対応したデバイスの充電を行ってみたところ、おおよそ 5V/2.2A の出力が得られた。約 11W となっているのでほぼこれで限界だろうと思う。
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 同社 AC 接続タイプの USB 充電器より本製品の充電を行った。5V/2A 入力とされている本製品ではあるが、実際には 5.26V/2.49A の入力で充電されていた。各種保護回路が存在するハズなので、この電力による充電が行われていると言う事は表記ミスか何かかと思われる。参考までに本製品の同 ACE シリーズ上位容量モデルは入力が 2.4A だったりしたので表記ミスか何かという表現を用いた。
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おわりに

 12,000mAh という容量を実現しながらも 240g と割と軽量級であるし手にも馴染む形状でもある。キャリングポーチも付属しているので持ち歩く事になんら抵抗感が少なくて素晴らしいと感じる。
 とにかくバッテリーを消費する某ゲームを遊ぶときなどは最低限、本製品くらいの容量をもったモバイルバッテリーを持ち歩きたい物である。

著者プロフィール
ぶっち

本格的に PC へ触れ始めてたのは 1990 年位から。
興味は PC 全般。OS は Windows と Linux などを嗜む。
プログラマやネットワークエンジニアを経てフリーに活動している 40 代も後半に入ったおじさんです。

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