Zen+ アーキテクチャ採用の第 2 世代 Ryzen™ シリーズがリリース

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はじめに

 去る 4/19 22:00 に Zen+ コアアーキテクチャを採用した開発コード名 Pinnacle Ridge こと Ryzen™ 5/7 2000 シリーズが販売開始となった。
 今回はこのリリースに合わせて日本 AMD よりスライド資料をご提供頂いたので、その資料の中から特にこれだという箇所を抜粋した Zen+ コアな Ryzen™ シリーズの紹介をしてみようと思う。

2018 年に投入されるプロセッサ


 2018 年では 1 月にモバイル向け APU、2 月はデスクトップ向けに Raven Ridge が投入されている。そして 4/19 に初の 12nm プロセスを採用した Zen+ コアアーキテクチャの第 2 世代 Ryzen™ CPU として Pinnacle Ridge が投入された。
 今後は第 2 四半期 と下半期にビジネス向けの PRO モデルと、更には 下半期に第 2 世代となる Ryzen™ Threadripper™ の投入も予定されている。

Pinnacle Ridge ラインナップ


 第 1 世代 Ryzen™ シリーズでは最上位に 1800X が存在したが今回は現状 2700X が最上位モデルを冠している。
 細かなスペックを判明している部分のみでまとめると次の様になる。

 特長としては X 付きモデルの方がベースクロックも高く XFR によるブーストクロックが高い。つまり性能が高いという事に。

 気になる店頭の実売額は税込みで次の通り。(2018/04/21 調べ)

  • Ryzen 7 2700X ¥41,018
  • Ryzen 7 2700 ¥38,858
  • Ryzen 5 2600X ¥28,058
  • Ryzen 5 2600 ¥24,818

 最上位モデルが税込み約 41,000 円と考えると相当頑張った値付けであると言える。
 パフォーマンスや TDP から見られる発熱、消費電力を加味してトータルでどれにするかと悩ましい感じの値段設定になっていると思う。

Zen+ アーキテクチャに於ける改善点


 初代となる Zen アーキテクチャと比較すると Zen+ アーキテクチャのコアでは 1 スレッドの IPC が最大 3% 向上、L1~3 Cache のレイテンシも 13~34% もの改善がなされている。
 これに伴いメインメモリに対するレイテンシも 11% の向上を見せているとのこと。

 では何故この様な改善が出来たか―― という事は製造プロセスが 14nm から 12nm にシュリンクした事の恩恵と言える。


 製造プロセスが細分化されたことで同クロック動作であれば 11% 以上低い電力で動作し、同じ電力と発熱量なら 16% 以上のパフォーマンスが向上。
 つまりは 1 ワットあたりのパフォーマンスが向上しているということだ。

新しくなった自動オーバークロック機能


 自動オーバークロック機能としては先ず AMD SenseMI Technology による Precision Boost2 が活躍するだろう。
 上記スライドでは Ryzen™ 7 2700X での動作状況を示すグラフであるが、3.7GHz のベースクロックに対して OCCT による高負荷状況下に於いても全スレッドで最大 4GHz を少し越えたブーストクロックで動作するとしている。
 もちろん TDP に余力のでる 4 スレッド (2 コア) 以下の時には特に強力に作用し、4.2GHz 以上の動作クロックを達成している。
 これらクロック制御は 25MHz 毎という非常に細かな制御となっており状態に応じた素早い遷移をしている物と予想される。

 さらに XFR (eXtended Frequency Range) も XFR 2 になり X 付きモデルでなくても全モデルに搭載されている。
 XFR 2 は CPU の発熱状況に応じて Precision Boost 2 によるブーストクロックよりも更に高いクロックまで伸ばしてくれる機能であり、冷える環境であるほどクロックも伸びやすい。
 付属するリテールクーラーよりも冷却性能の高いサードパーティ製 CPU クーラーの導入も一考の価値ありだ。

その他の特長

ソルダリングとされた IHS


 Raven Ridge のみ IHS はグリスになり、当時は Pinnacle Ridge も―― なんて可能性を噂された為かこの様にソルダリングされた IHS であると正式に発表されている。
 採用されている素材はインジウム合金。ダイとヒートスプレッダ間の熱移動をより効率的にすることで 10℃ 以上、ダイ温度が低くなるように改善されている。

AMD Ryzen™ 2000 シリーズ


 オンボードグラフィクス機能の有無に加えてローエンドからハイエンドまで全て同じ AM4 プラットフォーム上で展開される。
 既存の Ryzen 5 1500X と Ryzen 3 1300X の立ち位置がいまいち半端な感じがする。ここら辺は Raven Ridge で置換出来てしまう性能差であると思える。

X470 Chipset


 既存の X370 との違いは Precision Boost 2 に対応する事と次に紹介する AMD StoreMI に対応する所にある。
 チップセットから生えている PCI-E レーン数や USB, SATA ポート周りに変化は無い。

AMD StoreMI


 AMD StoreMI とは SSD 等と比較すると低速な HDD に対し、SSD とメインメモリをキャッシュとして割り当てることで高速且つ大容量なストレージの構築をサポートすると言う事になる。
 この機能は AMD 400 シリーズのチップセットであれば無料でサポートされる。現状では X470 のみリリースされているが、後にでるであろう B450 でも同様にサポートされていると受け取れる。
 StoreMI をインストールするのも使用を止めて元に戻す事はいつでも簡単にできるともある。

 動作原理としては次の通り。

 左が多くの人が採っているであろうストレージ環境。右側が AMD StoreMI 導入後の動作イメージになる。
 メインメモリや SSD をキャッシュとした HDD の 1 ドライブとして OS から見えるようになる。
 AMD StoreMI を導入することによりアプリケーションは C ドライブ、ゲームは D ドライブなどとインストールする時々でインストール先を手動で割り振る必要もなく、全て C ドライブ一本で簡単に且つ高速にという動作が実現出来るとされている。

おわりに

 Pinnacle Ridge に関する状況から、それに付随する新機能など魅力的な物がとても増えた。
 ソケットの互換性があるので 300 系チップセット上でもそのまま使用できるのが大きな特長ではあるが、よりパフォーマンスを出したいとか新機能を使いたいという場合には 400 系チップセットが搭載されたマザーボードへの買い替えも必要なる。
 ケースバイケースとはなるが互換性の高さは流石 AMD という所だろう。
 筆者個人としても AM2 環境や AM3 環境をそれぞれ何年も使って来ただけに AM4 プラットフォームもまだまだこれから使い続けられる物であって欲しいと思う。

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『Zen+ アーキテクチャ採用の第 2 世代 Ryzen™ シリーズがリリース』へのコメント

  1. 名前:ノロイ@あまの 投稿日:2018/04/24(火) 21:08:58 ID:c89bffed3 返信

    ああ、早く二千番台スリッパの話題が来ないかなぁ。