Monster Storage MS950 2TB を購入、HDD レスなマシンになった。

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はじめに

 最近巷で話題の YMTC 232 層 NAND を採用した NVMe SSD が安くて驚くばかり。
 自身としても何れは HDD を無くしてしまいたいと思っていた為、「今だ」とばかりに Monster Storage MS950 2TB を購入した。

なんで YMTC 製 NAND が安いのか

 YMTC (Yangtze Memory Technologies) 製 NAND は中国向け iPhone に採用される予定だったが、何れは世界中のモデルの 40% あたりに採用すると検討していたなんて話しだったハズ。
 しかし、アメリカによる禁輸措置でお流れになり、SSD の NAND として製品化され安く供給されているとかなんとかなお話し。

信頼性に不安を覚えるも安さに勝てず――

 以前、データドライブの SSD 化を考えていた頃は 2TB でも 4~5 万くらいはしていたと記憶しているが、YMTC 製 NAND を採用した製品は 2 万円を切ってきたと思えばあっという間に 1 万円とちょっとという破格レベルにまで低下してきた。
 しかしまぁ、その製品ブランドは聞いたことも無かったり、他分野では知っていた物だったりで PC パーツとしての信頼性に関してはさっぱり…… という状態だった。

 でも 2TB で 1 万円台前半という安さには勝てず、中でも売れていそうな HIKSEMIMonster Storage からの 2 択で考えた結果、Monster Storage MS950 の 2TB で Gen.4 のフルスペックを選んだ。

Monster Storage MS950 着弾

 Monster Storage を選んだ理由は名前が読みやすいからというのと、ラベルデザインだけ。
 基板自体はどこも同じ設計な雰囲気だったし、同じ NAND を採用しているのであれば耐久性にも大差無いであろうという事で。

 よく製品ページで見かけるラベルは基板裏面に配された物だった。
 チップが載っている面には熱伝導に優れたグラファイト製シートが貼られているのだが、写真撮影時にはもう剥がしてしまっていた状態だった。

 ラベルを剥がすと保証が切れたり、剥がす勢いで NAND がスッポンする可能性も有るので自己責任で。

 Maxio 製コントローラーに YMTC 製 232 層 NAND、その他電源回路等。

ツール maxio_nvme_fid で情報を取得

 この maxio_nvme_fid というツールもお約束的に使われているような物なので今更な感じもするが、Amazon.co.jp で 2023/07/21 に注文した分ではこんな物だったよ―― みたいな備忘録で。

v0.33a
OS: 10.0 build 22621 
Drive   : 2(NVME)
Scsi    : 3
Driver  : W10
Model   : MS950G75PCIe4 2048G
Fw      : SN11273 
HMB     : 32768 - 32768 KB (Enabled, 32 M)
Size    : 1953514 MB [2048.4 GB]
LBA Size: 512
AdminCmd: 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x06 0x08 0x09 0x0A 0x0C 0x10 0x11 0x14 0x80 0x81 0x82 0x84 0xC1 0xC2
I/O Cmd : 0x00 0x01 0x02 0x04 0x05 0x08 0x09
Firmware id string[0C0]	: MKSSD_100000000112733100,Apr  6 2023,23:03:07,MAP1602,1SSYAA4C
Project id string[080]	: r:/1602-YMTC-X3-9070-BASE-SVN11010-CS-Release-SVN11273
Controller		: MAP1602
NAND string		: CYAxxTE1B1xC3B
List may not be complete
Ch0CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die
Ch1CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die
Ch2CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die
Ch3CE0: 0x9b,0xc5,0x58,0x71,0x30,0x0,0x0 - YMTC 3dv4-232L(x3-9070) TLC 16k 1024Gb/CE 1024Gb/die

 これで確かに YMTC 232 層 NAND が採用されていると分かる。
 製造時期によって NAND が変更されている可能性も 0 ではない業界だけにここは見ておきたいなと思う。

性能を見てみる

 搭載させたメインマシンの M2_1 は OS 用に別途 Samsung 980 PRO が載っているので、AMD X570 配下となる M2_2 に MS950 をマウントした。

X570 なら PCIe Gen.4 接続だが、B550 は Gen.3 接続になるので要注意。

 Seq. Read に関しては X570 への接続だからかは知らないが 7000MB/s に達することは無く大体こんな感じだった。
 しかし、値段からしたら破格の性能であるため、何ら不満は無し。
 容量の 80% 程を使った辺りから Latency が落ちてくるとかそういう話しがあるみたいだけど、そこいらは運用面でカバー出来るので大丈夫かなと。

今後の運用法

 今まで使用していた HDD のデータを MS950 にコピーしたら約 50% 程の使用量となった。
 今後増えていくデータのメインはデジイチで撮影した RAW 画像や現像したそのデータとなる。
 増え方としては緩やかであり 70~80% 程の使用量になったら古いデータをサブマシンの HDD にネットワーク経由で移動してあげれば良いだけと軽く考えている。
 LAN も 2.5GbE で繋がってるしこの辺もストレスにはならないだろう。

おわりに

 これでメインマシンから HDD を廃し、一切ガリガリ言わない物静かなマシンと化した。
 実使用上では Lightroom Classic の動作がサクサクで気持ち良い感じだったのが印象的。読み込むデータその物が NVMe SSD 上にあるんだからそれもそうだという物だが。
 その他、データドライブにダウンロードしたアーカイブを展開するときも OS のテンポラリとのやり取りが相互に NVMe SSD である為、爆速になったこともおいしい所だった。

 メリットを享受出来るかどうかは使い方次第と思うが、現像や動画編集する人であれば活かしきれるかなと思うのでオススメである。

著者プロフィール
ぶっち

本格的に PC へ触れ始めてたのは 1990 年位から。
興味は PC 全般。OS は Windows と Linux などを嗜む。
プログラマやネットワークエンジニアを経てフリーに活動している 2 児の父な 40 代半ばのおじさんです。

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コメント

  1. チップセット配下だと6GB/s台にになっちゃいますね。

    •  いつもコメントありがとうございます!
       6GB/s 台とはいえ、Gen.3 の倍は速度が出ているので必要十分であると考えてます。
       「今のところは」かなり良い NVMe SSD と思います。

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