audioMX HG-11B / ワイヤレスヘッドフォンのレビュー

Review
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 この度 Claybox Limited より audioMX HG-11B の提供を頂いたのでレビューをお送りする。
 よくある Bluetooth を用いたワイヤレスでは無く、どんなサウンドデバイスであっても 2.4GHz 帯の電波を用いて音声信号を飛ばすタイプのワイヤレスヘッドフォンとトランスミッターがセットになった製品である。

audioMX HG-11B の概要

パッケージ

 パッケージは 21 x 24.2 x 12.5cm と結構大きい。
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内容物

 ヘッドフォン、トランスミッターの他、専用 AC アダプタ、ミニピン/RCA ケーブル、標準ステレオプラグ変換端子、単四ニッケル水素電池 x2、取扱説明書が付属する。
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AC アダプタ 単四ニッケル水素電池
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スペック

トランスミッター

  • 電源電圧 : 5V
  • 伝送距離 : 最大 30m
  • 使用周波数帯 : 2.4GHz
  • 待機消費電力 : 0.3W
  • 重量 : 178g

ヘッドフォン

  • 連続使用可能時間 : 最大 12 時間
  • ドライバーユニットサイズ : 40mm
  • 再生周波数 : 15~22,000Hz
  • イヤーパッドの素材 : ポリウレタン
  • 動作環境 : 温度 5~35℃, 湿度 85% 以下
  • 電源電圧 : 2.4V
  • 重量 : 227g

写真

トランスミッター

 素材はプラスチックで正面以外は光沢になっている。
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 背面に RCA 端子と電源端子がある。尚、技適マークはパッケージ背面に記されているのみでここには無い。
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 底面には滑り止めでシリコン素材の足があるので非常に滑りづらい。
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 ヘッドフォンを充電する為の端子はこの 2 つ。ぴったり合わせる必要があるので慣れるまで若干手間がかかるかもしれない。
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ヘッドフォン

 R-ch 側には電源ボタンと充電端子が存在する。
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 L-ch 側はボリュームキーと電波状況を表す LED があるのみでシンプル。
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使い方

単四ニッケル水素電池のセット

 ヘッドフォン R-ch 側に付属の単四ニッケル水素電池をセットしなくてはいけないのだが、説明書に方法が全く書いていないから要注意。かなりこの点は困ったが Amazon の製品情報の画像を見てやっと分かった。
 R-ch 側のイヤーパッドを引き剥がす要領で力を加えると外れてバッテリーボックスが見えるので、そこに電池をセットする。
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トランスミッターにセットして充電する

 専用の AC アダプターを繋がなければ当然、ヘッドフォンへの充電が行えないので先ず接続しておく。
 トランスミッターにヘッドフォンを乗せるとき、イヤーパッドがトランスミッターのボディと接触すると突っかかって乗せづらいので少しヘッドフォンを開きながら乗せると良い。
 このトランスミッターにイヤーパッドが当たる部分に関してはマット加工して滑るようにしてくれると良いなと感じる。使い終わった時に片手でポンッと乗せられれば良いのだがちょっと無理そうだ。
 充電には最大 6 時間かかる事もあるそうな。充電完了時にはトランスミッター正面の LED が消灯するので目視で分かりやすい。
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音声の聴き方

 使用したいサウンドデバイスや TV とトランスミッターを付属のケーブルで接続を行う。
 付属するステレオミニピン/RCA ケーブルは RCA 端子側が非常に緩く、接触不良を起こし気味の音で安定しないから今回は代替品として手持ちの余っているケーブルを使用した。
 サウンドデバイスとしては音関係のレビューでは統一して Xperia Z2 を用いているので同様にして Xperia Z2 を繋いだ。
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音質評価

 Xperia Z2 を接続してプリインのミュージックアプリを用いた音楽再生を行った。音楽のジャンルは洋楽のハードロックと邦楽のポップスで 1 曲ずつ。
 HG-11B の音質を一言で表すならば「不満点の無い高音質」と言った所だろうか。同社の Bluetooth ヘッドフォンである HB-8A も結構な高音質で今でも愛用しているが、それよりも若干高音質というか自分好みというか。
 全般的に言えば、非常にクリアで各音域の音に影響を受けないストレートな鳴り。特に、低音域に引っ張られない中音域は好み。局所的に耳を向けると、低音はブーストし過ぎずタイトでバランス良い強さ。中音域はストレートで癖もやや少なめ。高音域はギラ付かずしっかり聞こえてくる感じだ。
 音楽鑑賞に勿論、TV に繋いで音楽番組を見るだとかミュージッククリップを Blu-ray や DVD で楽しむことにも不満は無いはず。

調べた事

 HG-11B のワイヤレス方式は取説を見ても詳細が無く、製品情報を見ても 2.4GHz 帯を使用している事しか記述がない。
 では具体的にどう実現しているのか気になったので分解してチップを直接見る事にした。
 これが基板上のチップになる。
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 ワイヤレスに関するチップは SYNIC-IA2E Integrated Wireless Audio Processor が担っていると分かったのですっきりした。このチップの特長は遅延を 20ms 以下に抑える為、Bluetooth よりも低遅延であり、尚かつ室内 30m という長距離の伝送を実現する事にある。
 Amazon で他の方のレビューを見ていると「トランスミッターとヘッドフォン間は Bluetooth かも」だとか「AptX が」といった単語が出ていた。どこにもそんな説明が無いし「パッケージに Bluetooth や CSR 社 AptX のロゴも無いからそれは無いだろう」と思ったが、はっきりとそれらを否定する為にも確固たる証拠が欲しいので分解にまで至った。

おわりに

 ヘッドフォン自体の音質は文句なしに良いが、トランスミッターへのヘッドフォン装着がやや面倒である事に加えて付属の RCA ケーブルの品質が悪く、そこに気付かないと初期不良かと思われる鳴り方をするポイントが勿体ないなと感じた。
 また、取扱説明書には分かるように図解入りで単四電池の入れ方を記載した方がいいだろう。パッケージ及び取説で使い方が完結して伝わらないのはもどかしい。

 Bluetooth と言った使用器機を選ぶ物よりも「トランスミッター + ヘッドフォン」という使用器機を選ばない製品は用途が格段に広くなるので、何にでも使用出来て素晴らしい物だと思われる。

追記/修正

2016/03/27 11:29

 一行目からして製品名に誤字があったので修正。

著者プロフィール
ぶっち

本格的に PC へ触れ始めてたのは 1990 年位から。
興味は PC 全般。OS は Windows と Linux などを嗜む。
プログラマやネットワークエンジニアを経てフリーに活動している 40 代も後半に入ったおじさんです。

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