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この度は GEARBEST より Kingston A400 120GB のご提供を頂いたのでレビューをお送りする。
製品概要
本製品は 15nm TOSHIBA 製 TLC NAND を採用したエントリークラスの 2.5inch SSD となる。
仕様は次の画像の通りとなる。これは製品紹介 PDF より抜粋した。
SSD コントローラーと NAND の詳細は明記されていないが、少し調べた所コントローラーは Phison S11、NAND は TOSHIBA 15nm と分かった。
製品外観
Kingston 独特なロゴが印象的。個人的にはなんかモアイみたいなイメージに見えてくる物がある。
筐体は ALL 金属製となっているので発熱に関する問題は起こらないだろう。
ドライブのマウント
一般的な SATA 接続なので SATA ケーブルと SATA 電源端子を接続するのみとなる。ドライブの固定方法は PC ケースによって変わるので割愛。
Kingston A400 シリーズには Kingston SSD Manager というユーティリティソフトが存在するので、これも合わせてインストールしてあげるとファームウェア更新が行えたり等有効に活用出来るようになるのでオススメである。
Kingston SSD Manager はこちらからダウンロード可能。
インストールして開くと次のようなウィンドウが表示される。ファームウェアの更新チェック程度はやっておいて損は無いかと思われる。
SSD 自体の状態確認は CrystalDiskInfo といった定番ソフトでも行えるが、ベンダー固有のパラメータが殆どな為に細かい所はやはり謹製ユーティリティを覗いた方が良さそうだ。
ベンチマークによる性能評価
CrystalDiskMark 6 を用いて 100MiB~4GiB まで 5 パターンのベンチマークを行った。
ぱっと見で何か良い方向におかしいと感じた。
Kingston A400 120GB モデルの仕様上、シーケンシャルリード 500MB/s、シーケンシャルライト 320MB/s となっているハズなのだが、これが両者共に軽く越えた速度を出している。
一般的に TLC NAND を採用した 120GB クラスの SSD である場合、読み込み速度はともかく書き込み速度は格段に落ちるはずなのだが、上位の容量を持つモデルと同等以上の速度が出るとは予想だにしない結果となった。
続いて ATTO Disk Benchmark を実行した。
こちらの結果も同様にスペック以上のアクセス速度を示した。データサイズ毎の速度もブレが無く非常に安定した読み書きが行えていると見て取れる。久々にここまで綺麗なグラフを見た気がする。
耐久性に関する考察
本製品 120GB モデルは TBW という SSD に対する書き込み出来る総量が 40TB とされている。これは本製品にトータルで 40TB の容量を書き込むことができると言う保証値。
ではこの 40TB という容量に達するのは一般的な使い方をしているとどの位掛かるのかと、筆者環境を元に計算してみた。
筆者の使っている PC は 2 台。うち、もっとも多用している方の PC で 1 日当たりの書き込み量を CrystalDiskInfo より調べてみると 10GB となった。
10GB/day で常用したとして年間では 3,650GB になる。TBW に示される 40TB をこの値で割ってみると 10.95 となる。つまり約 11 年間毎日使い続けてやっと到達する事になる。
更にヘビーな使い方をして 20GB/day と換算しても 5.5 年も掛かるから耐久性としては十分過ぎる物があるだろうと思われる。
転送速度低下のポイントを調べる
SSD は搭載しているキャッシュサイズ次第で大きなファイルの書き込み時に速度が大きく低下するポイントが存在する。
本製品ではどの程度から低下するのかとそのポイントを探してみた。
とは言っても 10GiB のテストデータを作成してこれを本製品にエクスプローラーを用いたコピーを行うだけである。
単純にテストデータは 10GiB なので、このグラフを見る限り 1 メモリ 1GiB になる。なので本製品ではおおよそ 3.5GiB 以上のファイルをコピーすると 120~130MB/s 程度にまで低下すると分かった。若干キャッシュの容量が少なく思える所だ。
おわりに
120GB という容量でありながら公称スペック以上の速度を発揮するモデルとして、さほど容量を必要としない環境に於けるシステムドライブに最適だろうと思われる。
特に古いノートパソコンをお手軽に SSD 化するなどという用途に最適かなと思う。
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