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はじめに
メインマシンで使用しているメモリ「G.Skill F4-3200C14D-16GFX」は 2 組を使って 4 枚差しの 32GB としていた。
流石に Single-Rank とは言え、メモリ 4 枚差しだと電気的な面も含めてメモリ OC にはちょっとハンデを感じていた。
そこで「Dual-Rank 2 枚で 32GB にしてついでに光らせたい」なんて考え始めてしまった。
ポイントは 4 つ
- 高クロック低レイテンシーの選別メモリになるから耐性の期待。
- メモリの総容量は変わらない。
- 差すメモリの本数が 2 本に減る
- ARGB で光る。
これだけのためにメモリを買い替えるのかどうか。かなり悩んだ。
で、結局買ってしまった。
F4-3600C14D-32GTZR にした理由
DDR4 の OC メモリは G.Skill が大好きだからという事と ARGB で光る事。
Samsung B-Die 採用品であると調べて分かっていたのも大きい。
想定していた予算内に収まってくれたのでポチっといっておいた。
2021/01/19 現在、ドスパラで税込み 34,112 円。並行輸入品ぽい感じで保証 1 年である事に注意が必要だが、そうそうに壊れないから初期不良さえクリアすれば問題ないだろう。
オフィシャルサイトはこちら。XMP を適用して使うのであれば、対応マザーボードが掲載されている QVL もしっかり確認した方が良い。
スペック
製品名そのままになるが、DDR4-3600 CL14-15-15-35 というファーストタイミングで、動作電圧 1.45V となっている。
1 枚あたり 16GB のモジュールで 2 枚セット合計 32GB の容量となる。
製品パッケージ
メモリモジュール外観
実際に開封するまで表と裏で色が違う事を知らなかった。
黒ベースな配色であることも選択理由にあったのでちょっと驚いたが、グレーっぽい方はケース背面サイドなので見えないから大丈夫だった。
海外レビューとかで良く見るメモリをかみ合わせたやつ。なんとなくやらないといけない気がしてやってしまった。
それとヒートシンクとメモリチップの密着具合。ぴったりくっ付いているので廃熱も大丈夫。
メインマシンにマウント
元から差していたメモリ F4-3200C14D-16GFX を 4 枚外し、新たに F4-3600C14D-32GTZR を 2 枚差すだけ。
電源を投入するとデフォルトライティングとなるレインボーで光る。
ソフトウェアから見える詳細スペック
各ソフトの動作環境は次の通り。
Thaiphoon Burner
Thaiphoon Burner はメモリモジュールに関する情報を表示してくれるソフトウェア。
メモリモジュールとしては DDR4-2133 1.20V 16GB がベースの B1 ガーバーなモジュールとなっており、Samsung B-Die が使われている。
てっきり付いている物と思っていた温度センサーは非搭載と分かって軽く凹んだ。しかし、温度センサーのノイズを拾ったり云々なんていう話しもあるから低レイテンシーの選別品なら無くても良いのかなとも思う。
ZenTimings
ZenTimings は Ryzen 環境に於いてメモリの動作タイミングや電圧を拾って見やすく表示してくれるソフトウェア。必携である。
以下スクリーンショットはメモリ周りの設定を全て AUTO とし、XMP を適用したのみの情報となる。
マザーボードの動作次第という所もあるが、MCLK と FCLK がきちんと 1:1 になっている。
VSoC, VDDG, VDDP も過剰に盛られる事無く適正らしい値を設定してくれている。
サブタイミングはぱっと見で手動でもっと詰められると分かるくらいに緩いのでかなり遊べそうだ。
Ryzen DRAM Calculator 1.7.3
このソフトにあるベンチ機能を用いて指標の一つとなる計測時間を出してみた。
結果は 131.32 秒となった。一般的なメモリや OC メモリのデフォルトだとこのスコアは 180 秒前後になる事がおおいので、XMP 適用のみで出るスコアとしては速いほうだと思われる。
MaxxMem
MaxxMem 3.0.23.46 を用いた。最近の更新でこのソフトでも Ryzen 環境をしっかりと認識し、メモリ速度を計測することが可能。
このソフトウェアで計測した速度は他のベンチマークソフトによる計測結果と単純比較することは出来ないので、必ず同じ MaxxMem の結果と比較すること。
結果は 46.64GB/s となった。
参考までに G.Skill F4-3200C14D-16GFX を 4 枚差しにして DDR4-3600 CL16 としてサブタイミングまでキツキツに詰めた時のスコアは 47.16GB/s だった。
F4-3600C14D-32GTZR はポン差し XMP ドーンで十分な帯域を出すことが出来ると分かる。お手軽で高速な製品だ。
使用感
やはりというかメモリの接続がデイジーチェーンなマザーボードが殆どなので、メモリを高速に動かしたいのであれば 2 枚組みが有利である。
本記事では触れず、次回の記事で紹介するが、とにかくよく回ってくれるメモリなので手動チューニングにより、もっと高速動作を目指したい人にも非常に良いメモリであると思った。
温度センサーが付いていない点だけがちょっと残念だけど、一晩中メモリのストレステストを実行したままで寝ても朝まで問題なく動作していたので、あまり気にする必要も無いのかなと思われる。
また、ヒートシンクに装備された ARGB 対応の LED は G.Skill オフィシャルサイトよりユーティリティをダウンロードしてインストールする事で制御が可能だ。
オフィシャルツール以外では OpenRGB という便利なツールでも制御可能なことを確認しているので、興味があれば導入してみると良いかも。
おわりに
ちょーっと値段的に高いかなと感じる部分もあったけど、XMP 適用のみでも十分な帯域確保が出来るのでチューニングする必要も無いから楽々である。
分かる人であれば手動で更に根詰めて DDR4-3600 CL14 以上の動作も (自己責任となるが) 見えてくるので楽しめる一品であると思う。
このレビュー記事の続きとして F4-3600C14D-32GTZR を更にオーバークロックしたお話しも記事に書こうと思う。
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