M.2 ヒートシンクで使うサーマルパッドを高熱伝導率な物に交換して効果はあるのか

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はじめに

 先日 archgon HT-1110 という M.2 用のヒートシンクを購入し、Samsung 980 PRO の冷却に使用している。
 SSD の固定にはヒートシンク付属の熱伝導率不明なサーマルパッドを 2 枚使用しているが、これを高い熱伝導率を持つ製品に交換すると、更なる冷却を見込めるのか否かと激しく気になってしまった。

 そこで今回は HT-1110 で使用するサーマルパッドの 1 枚を ainex HT-14 という熱伝導率 13W/m・K を誇る製品に交換し、その効果の程を確認する事となった。

ainex HT-14

 ainex HT-14 は GlacialTech 製 TCP130 を採用した M.2 2280 サイズのサーマルパッドになる。
 最大の特徴は熱伝導率が 13W/m・K というスペックにある。

 他にも色々探してみたが、安いサーマルパッドのスペックは 5~6W/m・K までが一般的なようだ。

 パッケージにはサーマルパッドが 1 枚のみ。

サーマルパッドの交換をする

 PC の電源を落としてケースを持ち上げるのが怠いからと、縦になった状態で M.2 SSD を取り外した。
 ピンク色のサーマルパッドは archgon HT-1110 付属の熱伝導率が不明なサーマルパッド。

 ネジを外してヒートシンクを引っ剥がすのだが、面で吸着しているので力加減が難しい感じだった。

 HT-1110 付属のサーマルパッドを剥がし、ainex HT-14 に交換する。
 ネジ穴のあるフレームを回避しながらサーマルパッドを載せるにはピンセットを使うのが便利。

 そして再度ヒートシンクを固定。

 改めてマザーボードの M.2 スロットへ装着。

効果の程は

 サーマルパッド交換による冷却性能向上は実現出来たのかどうか、CrystalDiskMark 8 の NVMe モード 512MiB x5 を実行してみた結果を ASUS ROG CROSSHAIR VIII DARK HERO (以下 C8DH) 標準ヒートシンクを含めグラフ化した。
 温度の取得には HWiNFO を用いた。計測時の室温は 25 度となる。

 C8DH 標準ヒートシンクから archgon HT-1110 に交換した事によってピーク時温度が NAND で -4 度、コントローラーで -3 度になった。
 更に今回、サーマルパッドを高熱伝導率な ainex HT-14 に交換する事で NAND とコントローラー共に -2 度という効果を確認することが出来た。
 C8DH 標準ヒートシンクから archgon HT-1110 に ainex HT-14 を使用する事で、合計すると NAND -6 度、コントローラー -5 度にもなったと分かった。

 これで見た目の問題から一瞬ためらったヒートシンク交換も報われた感じがした。

おわりに

 サーマルパッド交換によって 2 度という小さい温度だが、冷却性能が向上する事は分かった。
 この温度差に対して 755 円のコストを掛けることに価値を見いだせるのであれば ainex HT-14 を購入しても良いだろうと思われる。
 反対に archgon HT-1110 付属のサーマルパッドであっても、熱伝導率不明とは言えそこまで悪い物でも無いと思われるので、そのまま使用していても問題は無いだろう。

 結局は好みとなる。

著者プロフィール
ぶっち

本格的に PC へ触れ始めてたのは 1990 年位から。
興味は PC 全般。OS は Windows と Linux などを嗜む。
プログラマやネットワークエンジニアを経てフリーに活動している 40 代も後半に入ったおじさんです。

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