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はじめに
以前より NVMe SSD である Samsung 980 Pro の IDLE で 50 度という発熱具合を気にかけていた。
あるとき、GPU の FAN 回転数を上げていたところ、GPU の温度が下がるにつれて NVMe SSD の温度も下がることに気がついた。
「NVMe SSD のヒートシンクが GPU の熱を貰っちゃってるなー」って感じだったんで、比較的お手頃価格になって来た PCIe 3.0 対応 PCIe ライザーケーブルを購入する運びになった。
ライザーケーブル選び
使用しているプラットフォームは PCIe 4.0 対応だが、使用している GPU は Radeon RX580 なので PCIe 3.0 だ。
加えて PCIe 4.0 対応のライザーはちょっと高いので、ガクンと安くなる PCIe 3.0 で十分。
そんなわけで Amazon.co.jp でよく見かける EZDIY-FAB の製品をチョイス。
2021/12/01 にポチった時点で 2,540 円だった。安い。
ちなみにこの製品はマザーボード側の端子がストレート。GPU に対して基板が垂直に刺さる 90 度タイプとなっている。
PCIe ライザーケーブル外観
マザーボード側の端子。ストレートタイプでカバー付き。
安い割にすごいしっかりしている感じが強い。
基板側はスロットが垂直に出ている。
ネジ穴も様々な PC ケースへの配慮からか、複雑な感じになっているので、位置が合うようであればスペーサーを噛まして固定しておくのも良いだろう。
ライザーカード側裏面には PCIe 端子から生えている足の部分がキッチリと絶縁されている。
万が一、ケース内に接触をしてもショートしない気配り。
GPU を縦置きに
使用している PC ケースである Corsair iCUE 5000X RGB は GPU 縦置き対応のケースなので、特に難しい事も無く見たとおりにマウントすれば OK。
ライザーカードの固定は行わないので、先に GPU へライザーカードを接続してから PC ケースに固定を行った。
フラットなケーブルは上手いこと GPU 裏に隠れるように入れ込んだ。この時、ケーブルに折り目を付けてはいけない。
Corsair 純正ライザーの方が長いようだ。
残念ながらこの GPU は LED がないので光らない。縦置きにするメリットとしてある装飾の効果はない。
ライザーカードを PC ケース側に固定していないので、浮いているが接触はしていないので問題は無い。
でなければ POST 時にエラーとなる場合がある。
その後のパーツ毎の温度
GPU を縦置きにする事でマザーボードから熱源が離れたことになる。
これにより直上にあった NVMe SSD の温度はどういう感じになるのかな―― と数日監視してみたら結構効果があった。
縦置きする前は室温 26±1 度の環境に於いて Samsung 980 Pro の NAND は 50±1 度ほどとなっていた。
これが縦置き後は 44±1 度程と 6 度も低下した。十分満足出来る結果でにっこり。
HWiNFO にて 8 時間ほどモニタリングしたときの温度はこんな感じ。
肝心な GPU に関しては ZeroRPM という規定の温度以下の場合、FAN が停止するオプションは切っており、常時回転で低負荷時の温度を均一にしているが変化は見られず。
マザーボードにある PCH の温度も変化は見られ無かったが、VRM に関しては 50 度前後だったものが 48 度前後に下がった所で安定してくれている。
そんなわけで筆者環境では、GPU を縦置きすることにより……
- NVMe SSD のヒートシンクが受ける熱が減り、IDLE 時の温度が低下
- GPU 自体の温度に変化は無し
- マザーボード上では VRM の温度が 2 度低下。PCH は変化無し
- 見た目が変わって FAN が回る様子を見られるようになった
という事となった。
熱源を移動することにより NVMe SSD の温度を下げたいという第一の目標は無事達成出来たのでこれで満足。
おわりに
GPU を縦置きにするという事は、「見た目」で選ばれる手段と思われるが、熱源をマザーボードから離すという事を目的としても効果が得られたから良い達成手段だと思う。
PCIe 4.0 対応の GPU となると PCIe ライザーケーブルの値段が跳ね上がるし、品質にも気をつかわないとだから大変だろうけど、PCIe 3.0 対応 GPU なら本製品のようなお手頃価格で手に入るからちょっと気分転換にでも縦置きしてみると面白いかもしれない。
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