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この度は Mpow より Patech 87keys 青軸メカニカルゲーミングキーボードのご提供を頂いたのでレビューをお送りする。
本製品は US 87keys 配列で Switch Master 製の青軸スイッチを採用したメカニカルゲーミングキーボードである。スイッチは Cherry MX 青軸を意識した作りではあるが、60±15g の荷重と少し重めの調整に。キーストローク 4±0.2mm、キー自体の寿命は 5,000 万回の打鍵とされている。3,000 円台でこのレベルのメカニカルキーボードはコストパフォーマンスが恐ろしく高い物である。
US 87keys 配列 Switch Master 青軸
パッケージ
パッケージ内容
キーボード本体のケーブルにキートップ引き抜き治具が付属している。これは採用している Switch Master 青軸の軸が Cherry MX 互換となっているので、Cherry 軸用キートップをそのまま交換して使用可能であることを示す。
参考) FILCO Majestouch 用キートップ装着の図
キーボードを観察する
フレームレス
フレームレスであるから横から見るとスイッチが丸見えとなっている。フレームがあるとキーボードにゴミが貯まったまま、掃除がかなり大変になるからフレームレスであると言う事は楽に掃除が出来る事にも繋がる。
Switch Master 青軸
キートップを取り外すと軸が顔を出す。スペックとしては荷重 60±15g、ストローク 4±0.2mm、スイッチの寿命 5,000 万回、軽快なクリック音となっている。
スイッチはクリアタイプである。何と書いてあるのか見え辛いので、スマホにマクロレンズを付けて撮影したら Switch Master と書かれていた。聞いたことの無いスイッチだが、色々と調べて回ってもオフィシャルなスペックが見つからなかった。
キートップを横から眺める
人間工学に基づいたデザインをしているそうなので、どんなカーブを描いているのかと真横から眺めてみた。
すると手前から奥に行くに従い、打ちやすそうなカーブを描いているので実際にタイピングを行っても上段のキーも違和感無く打鍵する事が出来た。
また、良く見ると右から 2~3 列目奥のキートップが飛び出て見えるのだが、これはキートップがスイッチにしっかりと奥までハマりきっていない事が原因となっている。使い始める前に一度、全てのキーを真上から垂直に加圧して奥まで押し込むことを推奨する。
これは素直にコスト削減の影響だろう。実際にタイピングをして違和感を覚えたり、この様に見た目で気付いたりするのであれば対処して問題は無くなるから大した問題とは思わない。
キートップの刻印
この値段帯のキーボードだと刻印に関しては余り期待は出来ないのだが、これまた接写してみると削れて薄れそうな雰囲気ではあると感じた。
参考までに…… 敢えて爪でガリガリしたら削れて薄くなったので、正常に使用している限りは長持ちしそうではあると思う。とは言え、薄れる程に酷使するキーを目視するようなことも無いのでは? と思う所。
ウッドパームレストが使えるか
もはや筆者はパームレスト無しにキーボードを使用する気力は無いので、愛用のウッドパームレストが使えるかどうかも重要なファクターなので試してみた。
本製品の再前段 Ctrl キーのキートップ上部までは高さ 30mm となる。この写真のウッドパームレストは FILCO Majestouch 用であり Majestouch は同高さが 28mm だから 2mm ほど高くなるのだが、ウッドパームレストを用いても極自然にタイピングが可能だった。
ベースまでの高さだと 15mm になるので、これに高さを合わせたパームレストを用いてしまうと、スイッチの高さの分だけ位置がずれるので要注意かもしれない。
打鍵感
普段文章を書くキーボードは Realforce 91UBK で、サブマシンでは FILCO Majestouch FKB108M/JB (Cherry MX 茶軸) を使用している状態。
比較しようにも価格帯からして 3~5 倍ほどの差があるからフェアーでは無いのだが、打鍵感だけであれば Majestouch と肉薄した物があると感じた。これが冒頭でコストパフォーマンスが恐ろしく高いと感じる所以でもある。
後はスイッチ自体の耐久性が本当に 5,000 万回の打鍵に耐えるかどうか。チャタリングの発生はどの程度になるかどうか。等という実使用上の耐久性にだけ気を向けていれば良いかなと思う。
動画
打鍵時のクリック音が特長の青軸である所も Cherry MX 軸にそっくりであるから、その音も入れた動画を撮影した。
タイプウェル国語 R というタイピングの練習ソフトで「常用語モード」を用いた試し打ちを行った。
おわりに
本製品は廉価帯だけあって、フレームの捻れがあってガタ付く部分もあったりと相応な部分も見られる。過剰な期待は禁物であるが 3,000 円台である事を考慮すると満足度は高めである。
メカニカルキーボード入門用や予備としてのキーボードとしても非常に優秀な部類に入ると思われる。
願わくば日本語配列のバージョンも作ってくれると尚良いと思う。
追記
2017/03/05 スイッチについて修正
Switch Master 青軸の荷重スペックの間違いをご指摘頂いたので、記事中の数値とその前後の文章を加筆修正した。
ついでに記事自体の体裁を調整した。
コメント
60g+5gですよ
ご指摘ありがとうございました。
海外のフォーラムや Wiki 等で複数のソースを確認してきましたので修正いたしました。