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EarthSoft PT2 が原因の「PCI スロットの呪縛」から解放

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はじめに

 パソコンで TV を録画/視聴する環境として EarthSoft PT2 を 2010/06 から使い続けている。
 同社 PT3 が後に発売されたりしたけど使っていた PT2 は全然壊れないし PT3 はいつでも買えるだろうなんて思っていたら気付けば製造中止。現在は 4 万円ちかい値段が付いていたり。
 そんなわけで PT3 を買い逃したおじさんは無事に PCI おじさんに成り果て、サブマシンを Ryzen 5 2400G 機へと組み替える際にもマザーボードに PCI スロットがあるか否かを最初に見なくてはいけない状況に。
 幸いにも MSI B350 TOMAHAWK というド安定なマザーボードがあったから良かったものの、将来的に出るであろう Zen2 な APU では流石にマザーボードを買い替えたい。
 しかし、既に B450 なチップセットを採用したマザーボードですら PCI スロットがある製品はザッと調べた限り見当たらないので将来が全く見えない状態に。

 それならば今のうちに安い中華製 PCI-E To PCI なライザーカードで PT2 が動くかどうか試しておかなくてはという流れになって購入してみた。

購入したライザーカード

 AliExpress なんか漁ってみるとほぼ同じ製品ばかり引っかかる。製品写真を見比べるとバージョン表記が異なる物があったり。
 通販での買い物は急ぎで無くとも注文してから長く待つのが嫌な面倒臭い人間なので、配送オプションから比較的早く着く方法を選ぶとトータルで 3,000 円を超えてくる。
 そこで Amazon も見たら 3,000 円以下送料無料があったのでそれをポチった。製品写真を見る限り基盤のシルクにあるバージョンも現状確認出来る一番新しい VER 005 表記だったのも決め手。

 注文日は 2019/03/23 12:00 頃。発送通知が 2019/03/24 01:00 頃でトラッキング不能な配送。
 でもって商品着が 2019/03/29 の夕方頃で帰宅したらポストに入っていた。中国からの航空便だった。
 AliExpress で注文するよりも思ったより速く、そして安く済んだので良かった。

ライザーカードの仕様

 数々のサイトから仕様をまとめようにも情報がばらけているため、共通項の多いブリッジチップに準じたスペックを記載する。
 EarthSoft PT2 の仕様を見ながら照らし合わせて動作するであろうという判断も購入動機に含まれる。

 PT2 は PCI Revision 2.2, 32bit/33MHz, 3.3V 動作

PCI-E

  • 対応 PCI-E : PCI Express Gen.1
  • 対応スロット : PCI-E x1, x4 ,x8, x16

PCI

  • PCI Revision : 3.0
  • バス幅 : 32bit
  • 周波数 : 33/66MHz
  • 電圧 : 3.3V, 5V I/O トレラント仕様

その他

  • 補助電源端子 : SATA 電源端子
  • 接続ケーブル : USB 3.0 ケーブル

製品写真

 通販サイト上の写真だけじゃ細かい所が見られないし画像検索してもあまり情報がなかったもんでデジイチで撮影しておいた。

パッケージ

 ポストに入るくらいのサイズな 150 x 30 x 110 [mm] (WxDxH) で思ったよりずっと小さいパッケージだった。

内容物

 基盤類は抜かりなく静電気防止袋に個装されていた。問題となる部分は皆無。
 マニュアルは存在しないがそもそも必要もないだろう。
 付属品は 60cm の USB 3.0 ケーブルと高さ 8.0mm の真鍮製のスペーサとなる。

PCI-E カードとライザーカード

 PCI-E カードのシルクを見る限り製品名は「PCE2PCI-NO1」らしい。バージョン表記は 005 となっている。
 AliExpress で調べていたときはバージョン 002 と 003 あたりの存在は確認出来たので、それらと比べれば「何か良く分からないが新しいのだろう」とだけ妄想出来る。
 PCI-E カードとライザーカードは付属の USB 3 Type-A オス-オスのケーブルで接続する。

PCI-E カード

 PCI-E カード側は USB Type-A 端子が付いているだけの非常にシンプルな作り。

 PCI-E 端子への結線はこんな感じに。端子が汚く見えたので一応無水エタノールを含ませた綿棒で掃除しておいた。

 使用している Type-A 端子は青色なので USB 3 の物だけど結線は PCI-E 直結で延長しているだけだから下手なことはしない方が良い。
 ブラケットに切り欠きがあるので、ケーブルを外にだして使用する事も可能。

ライザーカード

 これが求めていた物。PCI スロットが 2 本装備。

 PCI ブリッジのチップは Pericom 社製 PI7C9X111SL で、これは昔から良く見かけるチップ。(オフィシャルの PDF なデータシート) チップ自体の内部リビジョンは最新の物だと 5 となっている。もしかしたら PCI-E カード側の VER 005 表記はチップのリビジョンなのかなと思うが確証はない。

 補助電源には SATA 用の物が使えるが、PCI カードの消費電力が 16W 以下であれば補助電源は不要で動作する。
 EarthSoft PT2 はスペックシート上の最大消費電力が 19.3W。しかし、うちは衛星放送が見られないので LNB 電源 OFF 設定だからその分の 4W を引くと 15.3W となる。よって補助電源は使わないで済むのでスッキリ使えることに。

 ライザーカード側の USB 端子。PCI-E カードとの接続を行う。
 標準で付いている黒いスペーサーが付いている状態だと基盤表面からの高さは約 7mm となっていた。

 ライザーカードの裏面。黒いスペーサーが付いているので平らな所であればショートはしない感じに。
 別途付属の真鍮製スペーサーと付け替えることも可能と思われる。完全に絶縁したい場合はポリイミドテープで覆っておけば良いかなと。

 ライザーカードの実寸サイズは次にギャラリーとして貼っておく。

若干試行錯誤の動作確認

 繋いで一発正常動作という訳には行かなかった。
 先ずはライザーカード単体の動作確認を行い、PC が起動してライザーカードが認識されてから改めて PT2 を載せて動作確認を行うこと。

PC が起動しない

 これが一番最初に遭遇した事。
 MSI B350 TOMAHAWK の PCI_E1 となる CPU 側に一番近い PCI-E 2.0 x1 スロットへ差したときは画面真っ黒なままで起動すらしなかった。
 他に空いている PCI-E スロットを探すと PCI_E4 の PCI-E 2.0 x4 スロットがあったのでそちらへ接続したら無事に PC が起動するようになった。SoC 直結 PCI-E 3.0 のレーンはちょっと使いたく無かったので避けた。

 PCI-E カードを載せて PC が起動すらしない場合は異なる PCI-E スロットへ
 マザーボードやその他使用している PCI-E カードによっては動作するスロットが変わる可能性もある。

PT2 を認識しない

 ライザーカードの正常認識がされた後にニッコニコで PT2 載せたら認識されていなくて「アレ…」となった。
 一旦電源を切った後、PT2 を差すスロットももう一方に変更したら認識された。

 PT2 が認識されなかったらスロットを変えてみる。
 恐らくライザーカード単体動作後、両スロットどちらでも動作しなかった場合は諦めの可能性も出てくる。

晴れて正常動作

 PCI-E カードを差すスロットを変更、PT2 を認識しないから差すスロットも変えてみるという 4 ステップで正常動作に持ち込むことが出来た。
 Windows10 が起動したらデバイスマネージャから システムデバイス 以下 PCI Express To PCI/PCI-X ブリッジ のプロパティを開いて ハードウェア ID から PCI¥VEN_12D8¥DEV_E111 と表示される物を探す。これが PCE2PCI-NO1 のデバイスを示す。
 VEN_12D8 というコードは Pericom 製である事を示し、DEV_E111 は Pericom のチップである PI7C9X111SL を示す。

 別途イベントビューアでも認識状況を確認してみたところ、次の様になっていた。

続いてデバイスマネージャの サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー 以下に EarthSoft PT2 の表記を探せば認識しているか確認出来る。

 認識が出来ていれば改めて PT2 のデバイスドライバをインストールし、PC を再起動すれば使用可能となる。


 (2019/04/06 — TV にうつっていた物がちょっとアレだったのでぼかしを強くした物へ入れ替え)

 念のためコントロールパネルの「電源オプション」より使用中のプラン以下「詳細な電源設定の変更」にある「PCI Express」の設定を次の様にリンク状態の電源管理をオフとしておいた方が良いだろう。

 現状、3 時間ちょっと PT2 で地デジ 2 つのチューナーを同時に稼働させたままにしたり途中 30 分程度は稼働させず放置してみたりと色々検証してみるも問題なく動作してくれている。

脱 PCI おじさん

 今回購入した PCE2PCI-NO1 のおかげで今後はマザーボード選びに幅が出る。なんせ PCI スロットの有無を確認する必要がなくなったから。
 とは言え PT2 は PC ケース内に収めたいので、次にマザーボードを買い替えるときは MicroATX サイズにしようかと思う。
 ケースは ATX サイズのままでマザーボードを MicroATX にすれば並べてライザーカードをケースに固定出来るかなと思うのが理由。

 なんにせよ今回は無事に PT2 の動作確認が出来て良かった。

おわりに

 割とキワモノの部類に入る PCI-E To PCI なライザーカードだったが、筆者環境に於いては正常動作させることが出来た。
 同様に PCI スロットを持つマザーが見つからないなんて場合は中華なライザーカードを試してみては如何だろうか。
 もし動作しなかったとしても 3,000 円以下と安上がりに済むので試す価値はあるかも知れない。

USB ケーブルのシールド加工をしておいた (2019/04/07)

 PCI-E カードとライザーを接続する USB ケーブルはそのままでも問題はないけど、「ケーブルから出るかも知れないノイズ」と「ケーブルが拾ってしまうかも知れないノイズ」の両方を考えてシールド加工をしておいた。

 シールド加工とは言っても単純にダイソーで買ってきたアルミテープを巻き付けただけ。アースに落としたり等と小難しい事は一切していない。

 次の様にアルミテープを端子部分から巻き付けて

 余っていた自己癒着テープで表面をグルグル巻きに。アルミテープの表面は導電性があるので絶縁も兼ねた補強てことで。

 尚、この加工後の動作テストは行っていない。

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