FX-8350 を Overclock して使用

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 2012/11/21 に行われた勉強会にて、FX-8350 と ASUS SABERTOOTH 990FX R2.0 の 2 つを提供頂いた。自分自身で 11/5 に FX-8350 を購入し使用していたが思うように OverClock (以下 OC) 出来ずに居た。よって、もっと何か知り得ることは無いかと勉強会に参加した次第。
 実際に旧環境である FX-8350 + ASRock 990FX Extreme4 から FX-8350 + ASUS SABERTOOTH 990FX R2.0 へと載せ替えを行って OC させた結果としては、CPU の個体差というよりも、M/B の「作りの差」という物が凄く大きな差を生んだ結果となった。

使用パーツ構成

 用途として、ゲームやら x264 エンコードをしたり表計算や SSH 経由で Linux サーバに繋いで仕事やらと何にでも使う欲張りマシン。コア数が多いほどにより快適性が得られる。

CPUAMD FX-8350 (4.0GHz, TCB 4.2GHz)
FANENERMAX ETS-T40-TB
MEMAMD AP38G1869U2K (DDR3-1866 CL9 1.5V 4GBx2)
M/BASUSTeK SABERTOOTH 990FX R2.0 (BIOS 1302)
VGAMSI N670GTX Twin Frozr IV PE OC
SSDPlextor PX-128M5S (128GB)
HDDSeagate ST3500418AS (7200rpm, 500GB)
CaseCorsair Obsidian 550D
PSUCorsair CMPSU-850AX (80PLUS GOLD, 850W)
OSMicrosoft Windows7 Pro 64bit

とりあえず定格動作

 FX-8350 の定格動作では、クロックが 4GHz。TurboCoreBoost で 4.2GHz となる。TCB 無効時の Vcore は 1.4125V となっていた。特に定格電圧は定められていないハズなので、個体差により上下する物と思われるが、それでも「やや高い」電圧であった。
 実際に使用する方法としては、クロックは定格のままに Vcore を絞る「低電圧化」と呼ばれるものや、パフォーマンスを得る為にクロックを上げる「OC」がある。前者はパフォーマンスを落とさず消費電力の低下が見込める。後者は消費電力を犠牲にしつつも、より高いパフォーマンスが得られる。どちらも好みに合わせた使い方が出来るというのも、Unlocked な FX-Series ならではだ。

OverClock

 「低電圧化」を行うより、処理速度を欲しているのでクロックを上げる道を選ぶ。取り敢えずは Vcore を定格のままにクロックを上げてみる事とした。UEFI での直接 OC で +200MHz UP の 4.2GHz。結果としては普通に動いてしまった。
 前使っていた 990FX Extreme4 との組み合わせでは、LoadLineCaribration が有効であっても Vcore を 1.4000V としたところで VRM が弱いのか、負荷をかけるとどうしても電圧が落ち込んで不安定になってしまった。SABERTOOTH 990FX R2.0 では同じように OC しても LoadLineCalibration の機能で電圧がしっかり盛られて安定する。
 OCCT や Prime95 で CPU に負荷をかけても安定したので、次にこの 4.2GHz というクロックを維持したままに Vcore を落とせるところまで落とす事にする。安定するのであれば、OC するとは言え消費電力が低い方が良い。

 OC をする前には、予め不安定要素となる UEFI の項目である TCB, CnQ, C1E, C6, APM を Disable とする。

 次に 1step ずつ Vcore を落としては Prime95 で負荷をかけ続ける作業の繰り返し。個人的な目安としては 15 分負荷をかける。Vcore が足りない等の不具合があればどこかしらの Worker がエラーを吐いて停止する。
 この作業で最終的に行き着いた Vcore は 1.3750V となった。ここで更に Prime95 を用いて、負荷を 1 時間ほどかけ続けて仕上げに OCCT で CPU テストを 30 分程。最後に 3DMark06/11 を完走させる。

 しかし、実際に CPU へ与えられている Vcore を CPU-Z で見てみると 1.4000V を越えた状態になってしまい、消費電力も 300W 前後と高いままを維持する。OC はしていても消費電力を抑えることが出来ればと、更に設定を詰める。

 次に重要となるのが M/B の機能にある「Load Line Caribration」である。これは CPU がより安定した動作が出来るよう、供給電圧を上昇してくれたり「負荷によって電圧を落ちにくくする」物だ。設定項目は AUTO の他 Regular, Medium, High, Ultra High, Extreme と段階を追って存在する。Extreme よりになるほど多く電圧を供給してくれるが、その分 VRM への負荷も高まり VRM 自体の温度が上昇する。共に、CPU 自体の消費電力も爆発的に上昇する。

 今回使用した ASUS SABERTOOTH 990FX R2.0 では、LLC の項目を AUTO にしたままだと実際に内部で選ばれているステートは Extreme となるので注意が必要だ。Vcore や CPU の動作倍率を弄ると、UEFI が OC に最適な項目にスイッチする仕様が原因だ。Windows 上で ASUS のユーティリティである AI Suite より「DIGI+ Power Control」を起動すれば動作状況は一目瞭然なので参考にされたい。

OC によるパフォーマンス

 実際に OC した状態でのベンチマークスコアを取得した。使用ソフトは定番の 3DMark06 と 3DMark11 となる。以下に以前使用していた PhenomII x6 1090T を 3.7GHz に OC した状態のスコアも参考として記載する。
 尚、PhenomII x6 1090T 時も FX-8350 時も VGA は MSI N670GTX Twin Frozr IV PE OC で共通。

 3DMark06

3DMark ScoreSM2.0 ScoreHDR/SM3.0 ScoreCPU Score
PhenomII x6 1090T 3.7GHz208047319102626391
FX-8350 4.2GHz208007272103946260

 3DMark11

3DMark ScoreGraphics ScorePhysics ScoreCombined Score
PhenomII x6 1090T 3.7GHzP8335958259566054
FX-8350 4.2GHzP9041973777856989

 3DMark06 の結果を見るとトータルのスコアがほぼ同一となっているが、3DMark11 では割りと大きな差を付けて上になった。この辺はベンチマークソフトとしての相性になるのだろうか。FX-Series は浮動小数点の演算が苦手だからと個人的解釈で納得しておく。
 3DMark11 では、結果として CPU 性能が上がればまだスコアに伸びしろがあったという結果となる。PhenomII x6 1090T では GTX670 の足かせになっていたのかと思う所だ。

まとめ

 今回の記事としては OC に関する簡易的且つ個人的な方法の説明と、OC 後の 3DMark スコアの比較のみに留めさせて頂いた。
 昔からの AMD の CPU/APU の OC 時に感じる感想としては、やはり「消費電力が高い」と言う事になるだろうか。CPU を OC して、高負荷状態とするだけで GPU は含まないにもかかわらず 300W を越えてくるのは初めてだ。
 しかし、「OC して動いた。ベンチとった。はいおしまい」ではなく、OC したその後も電圧を弄って消費電力を下げる工夫をしてみたりと、かなり遊び甲斐のある CPU でありパフォーマンスの伸び率も良いので過去最高のプロセッサになったと思う。
 あいにく Intel の Core i シリーズが載ったマシンを持っていないので、楽しめそうな比較データを採取出来ないのが残念な所。ライバルの CPU に「勝った負けた」と一喜一憂してみたい気持ちもあるが、これはその内という事にしよう。

次回

 年末までまとまった時間が取れれば良いが、次の記事の為に FX-8350 のクロック別ベンチスコア比較と、Vcore をいくつかに分けて消費電力のデータを取り、まとめたいと思う。
 消費電力のデータはワットチェッカを凝視しながら長時間にわたる物なので、かなり面倒な作業とはなるが気になる所。データが取れ次第、また記事を書く予定だ。

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